WRCポーランドでは、チームとしては初めて4台体制で挑んだヒュンダイ・モータースポーツ。うち2台がトップ6に食い込み、マニュファクチャラーズ選手権では2ポイント差につける2位シトロエンとの接戦が続いている。
次戦ラリーフィンランドでは、ヒュンダイ・モータースポーツからティエリー・ヌービル、ダニ・ソルド、ヒュンダイ・モータースポーツNからヘイデン・パッドン、3台のi20 WRCでのエントリーとなる。
短いサマーブレイクを挟んでのシーズン再開に向けてチーム代表のミシェル・ナンダンは「フィンランドも高速ラリーで、サプライズが多く、非常にテクニカルなステージもある。前戦ポーランドと似ている点がある」とコメント。
「大きな違いは、フィンランドではジャンプが多いため、ドライバーにもスペクテイターにも印象が強く残ること。ポーランドではいい走りができたが、パフォーマンスレベルについても、とてもポジティブなことが得られた。ヘイデンはここ数戦で調子が良く、ティエリーと共に自信を持って臨めるだろう」
「ポーランドでは初めて4台体制で挑み、4台がすべてフィニッシュした。我々自身も、自信を持ってフィンランドを迎える」
サルディーニャでポディウムフィニッシュ、ポーランドも6位とリズムをつかみつつあるヌービルは「フィンランドはいろいろな意味で特別なイベント」と気合いを感じさせる。
「まず、何といっても高速だからね! それにジャンプも多く、一番楽しめるイベントでもある。自分にとって間違いなくシーズンのハイライトとなる一戦だ。好調を続けて安定したリズムをつかめば、今の選手権順位を上げることもできるはずだ」
一方、ここ数戦は運に恵まれていないソルドは、フィンランドで流れを変えたいところ。「フィンランドはとにかく速いので、ペースノートに自信を持てなくてはならない」と気を引き締める。
「コーナーの途中にオーバークレストが多いし、そのすべてを的確なスピードでクリアする必要がある。トラブルのない走りで、マシンのパフォーマンスを最大限に出したい」
対照的にここ数戦は絶好調のパッドンは、フィンランドの路面によく慣れている。さらにコ・ドライバーのジョン・ケナードにとっては、このフィンランドでWRC参戦50戦目を迎える記念イベント。ケナードは、1985年にこのフィンランドでWRC参戦を開始しており、30年目という節目にも当たる。
「ラリーフィンランドは、たぶん1年の中でも一番のお気に入りのイベントだ」とパッドン。
「ニュージーランドに似ているような場所もある。超高速セクションにたくさんのジャンプ、雰囲気も似ているね。それに、WRCの中でも一番経験のあるイベントだ。フィンランドの参戦は6回目だし、過去のリザルトもいい」
「ジョンにとっても、とても重要なイベント。彼のWRC初参戦は、僕が生まれるよりも前のことなんだ! 現在彼は、奥さんと一緒にフィンランドに住んでいるから、特別な場所でもある。だから、この週末もいい結果を残したいね」