ラリーモンテカルロ、デイ2終了後の各ドライバーからのコメント。SS8を終えて総合首位に立っているヌービル。2位オジエとは45.1秒差をつけてはいるが、トリッキーなコンディションの中、自身も様々な苦戦があったことを吐露した。
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20クーペ WRC
ティエリー・ヌービル/総合首位
「午前のループではマシンがとても扱いやすかった。日中サービスでいくつかセッティングを調整したいところはあったけどね。タイトコーナーでは少しアンダーが出ていて、思ったよりももう少しスリッパリーだった。午後は順調に滑り出したが、SS7はペースノートはもっとアイスとスノー向けに作るべきだと思った。路面がそんな感じだったし、というよりももっとぬかるんでいた。ここで、タイムをロスしすぎた。最後のステージは、ヘアピンでエンジンがストールするまでは順調だった。リスタートするまでに10秒近くかかった。ベストな形の終わり方ではなかったが、これだけマージンを作ってリードしているんだから、満足しないとね。モンテカルロだけに、これで安心はできない。セブやオットは、明日プッシュしてくるはずだ。まだ先は長いから、この流れを続けていきたい」
「誰にとっても難しいが、今日はペースが不足していた。ステージはいいが、どこでグリップするのか、プッシュできるのか、判断が難しい。そのポイントも常に変化しているようなので、どのステージでもマシンでの自信をつけることはできないでいる。慎重に、確実に一日を走り切ることを目指して、それが果たせた。土曜日の目標は状況をよくすること、日曜日は手堅くポイント圏内でフィニッシュすることだ。ヤリ‐マティに追い付きたいとも思うが、当面のゴールはミスを一切しないことだね」
[MスポーツWRT]
フォード・フィエスタWRC
「非常に難しいコンディションの時もあって、先頭走行がよりチャレンジングになり、タフな一日だった。午前中はヒヤリとする場面があったので、一日の始まりとしてはあまり願わしくないが、午後は状況はよくなっていった。最初のループではセッティングは完全には満足できなかったが、午後はポジティブな前進ができた。完全にドライビングしやすくなるためには、まだ作業が残っているが、一歩一歩進んでいる。チームには、本当に温かく迎えてもらった。みんなが必死に取り組んでいるし、どれだけ成功を収めたいのか、よく分かる。みんなのためにそれを叶えてあげたいし、ポディウムでフィニッシュできれば滑り出しとしては上々だ。今は、明日何ができるかを考えていく」
オィット・タナック/総合3位
「難しいコンディションでトリッキーな一日だった。正直言えば、このラリーで今の順位は予想していなかった。もちろんテストではマシンにいい感触をつかんでいたし、それなりに自信も持っていたけど、ライバルとの戦いに出るまでは誰にも分からないからね。今回は安定したいいリズムをつかむことを目指していたが、それができた。(新コ・ドライバーの)マーティンとのコンビも順調。2人ともマシンの乗りやすさを感じている。ハンドリングはほぼ自分の好みになっているし、一瞬一瞬をとにかく楽しんでいる。100%満足できるまでには、もう少し手を入れなくてはならないが、とてもいい滑り出しだよ」
[TOYOTA GAZOO Racing WRC]
トヨタ・ヤリスWRC
「僕らにとって非常に大切な一日だったし、できる限りの走りができた。マイナートラブルがいくつかあったが、今日を終えてまだここにいるし、自分たちの進捗にはとても満足している。コンディションがものすごく難しいので、とにかく道にとどまり切っただけでも、上出来だ。でも、マシンはどんどんよくなっている」
ユホ・ハンニネン/SS5でデイリタイア
「SS5の下り、ブレーキポイントで小さなミスをして、氷の上でマシンのコントロールを失い、木に突っ込んでサスペンションを破損した。幸い、ダメージは大きくなかったので、明日は再スタートできる。素晴らしい仕事をしてくれたメカニックに感謝しているよ。明日も非常にトリッキーな一日になるので、特に的確なタイヤチョイスが重要になる」
[シトロエン・トタル・アブダビWRT]
シトロエンC3 WRC
「今日は本気の走りで攻め始めた。グリップを得るのに少し苦戦した。これまで経験しなかったことだ。ステージを走り切る度に、学ぶ事も増えた。今はもう少し安定感とスピードを高めて、上位陣との差を詰めなくてはならない。そのためには、もっとうまくスタッドタイヤを使いこなさなくてはならないと思っている」
クリス・ミーク/SS4でデイリタイア
「モンテカルロでは当たり前だが、コンディションは難しかった。アイス層に覆われているコーナーもあり、グリップレベルを判断するのが難しかった。左コーナーでつかまった。マシンがアウト側にドリフトして、マシンの右側をバンクにヒットした。フロントのサスペンションアームが破損したので、走りを続ける事ができなくなった。自分にもチームにとっても、残念だ。もちろん、こんなスタートは望んでいなかった。もう好リザルトは期待できないが、明日も走り続けてC3 WRCの理解を深める」