WRC第2戦スウェーデンは、競技3日目のSS15までを終えてトヨタのヤリ‐マティ・ラトバラが総合首位に立っている。僅差の2番手にMスポーツのオィット・タナック、3番手に同じくMスポーツのセバスチャン・オジエが続く展開となった。首位を走行していたヒュンダイのティエリー・ヌービルは、最終SSでストップ。前戦に続き首位走行中にリタイアという憂き目に遭った。
この日はSS9〜SS15の7SS。前日同様3カ所の林道ステージを2度ずつ走行し、カールスタッドのスーパーSSでフィニッシュとなる。SS距離は125.38km。注目はタナック、シトロエンのクリス・ミーク、オジエの接近した3番手争いだ。スタート順はこの日からリバースオーダーとなるため、王者オジエの反撃も期待されたが、出だしから速さを発揮したのは、チームメイトのタナックだった。タナックは午前中の3SSすべてでベストタイムをたたき出し、21.6秒あったラトバラとの差をSS11終了時点で9.2秒にまで縮めることに成功した。オジエは序盤でミークをあっさりとかわすが、タナックとの差は14.2秒差に拡大している。午前中のSS11までを終えた段階で、首位はヌービル、32.8秒差の総合2番手にラトバラ、42秒差でタナック、56.2秒差でオジエというオーダーとなっている。ラトバラとタナックの差は9.2秒、タナックとオジエの差は14.2秒と、ラリーの焦点は2番手争いへとシフトしていった。
安全上の理由で午後のSS12がキャンセルとなり、舞台はSS13へ。ここではラトバラがこのイベント3度目のSSベストタイムを刻んでみせるがタナックも1.1秒差のSS2番手タイムで背後につける。続くSS14はSS11の再走ステージ。名物のジャンピングスポット、コリンズ・クレストのあるバルガセンだ。ここではヌービルがベストタイム。ラトバラはコースアウトしていた前走者のミークをかわす際のスローダウンとタイヤ磨耗によるタイムロスも重なってSS5番手フィニッシュとなった。一方のタナックはSS3番手タイム。これでラトバラの総合タイム差は4.3秒となり、予断を許さない状況となってきた。
ラリー最終日に残されたステージは3SS。SS総距離はわずか58.81kmだ。復帰2戦目にしてトヨタの総合優勝という可能性も見えてきた。緊張感の高いバトルはどのような決着を迎えるのか、注目して見守りたい。オープニングのSS16は、日本時間2月12日の15:55スタート予定。
WRCスウェーデンSS15終了後暫定リザルト
順位 | ドライバー | マシン | タイム/差 |
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1 | ヤリ‐マティ・ラトバラ | トヨタ・ヤリスWRC | 2:04:59.3 |
2 | オット・タナク | フォード・フィエスタWRC | +3.8 |
3 | セバスチャン・オジエ | フォード・フィエスタWRC | +16.6 |
4 | ダニ・ソルド | ヒュンダイi20クーペWRC | +1:39.5 |
5 | クレイグ・ブリーン | シトロエンC3 WRC | +2:04.5 |
6 | エルフィン・エバンス | フォード・フィエスタWRC | +3:44.7 |
7 | ヘイデン・パッドン | ヒュンダイi20クーペWRC | +5:00.2 |
8 | ステファン・ルフェーブル | シトロエンDS3 WRC | +5:37.0 |
9 | ポンタス・ティデマンド | シュコダ・ファビアR5 | +6:36.7 |
10 | テーム・スニネン | フォード・フィエスタR5 | +7:52.9 |