WRC第8戦ポーランドは、7月2日にすべての競技を終了し、ヒュンダイのティエリー・ヌービルが今シーズン3勝目を挙げた。2番手にはチームメイトのヘイデン・パッドン、3番手にMスポーツのセバスチャン・オジエという順位となった。
競技最終日はSS20〜23の4SS。11.15kmと18.68kmのSSを2度走行する構成となっている。ぐずついた空模様のもと、最終日の幕が上がった。この日最初のSS20では、総合2番手につけていたMスポーツのオィット・タナックが渾身のアタック。ベストタイムを獲得し、ヌービルを下して総合首位にポジションアップを果たした。ところがSS21、まさかの事態が待っていた。森の中のセクションを走行している際、タナックはリヤをバンクにヒット。その反動で左フロントを立ち木に激突させてしまったのだ。タナックはSS21を走り切ったもののマシンのダメージは大きく、ラリー続行を諦めることとなった。
これで後続との差が1分以上に開き、プレッシャーから解放されたヌービルはSS21、22と連続ベストタイムを記録。最終パワーステージでは5番手タイムでラリーを締めくくった。トップ4以降のリザルトは4番手にヒュンダイのダニ・ソルド、5番手にシトロエンのステファン・ルフェーブル、6番手にはテーム・スニネン、7番手にマッズ・オストベルグ、8番手にエルフィン・エバンスとMスポーツ勢が3台並んでいる。これでキャリア5勝目となるヌービルはシーズン3勝目。ポイントランキングでもオジエの背中が見えてきた。
次戦は7月27日〜30日に開催される第9戦ラリーフィンランド。伝統の高速グラベルバトルを制するのはどのドライバーか。フィンランド人ドライバーをそろえるTOYOTA GAZOO Racingの巻き返しにも期待がかかる。
WRCポーランド 最終リザルト
1. ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) 2:40:46.1
2. ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC) +1:23.9
3. セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC) +2:20.8
4. ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) +2:47.4
5. ステファン・ルフェーブル(シトロエンC3 WRC) +3:11.8
6. テーム・スニネン(フォード・フィエスタ WRC) +3:16.8
7. マッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタ WRC) +3:39.6
8. エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタ WRC) +4:39.1
9. アンドレアス・ミケルセン(シトロエンC3 WRC) +4:43.5
10. ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC) +4:53.7