APRC第3戦ラリーオブジョホール(グラベル、マレーシア)は8月13日、競技最終日となるレグ2の走行が行われ、前日を首位で折り返したノルウェーのオーレ・クリスチャン・ベイビー(シュコダ・ファビアR5)が優勝。ベイビーは、前戦のオーストラリアに続けての連勝となり、APRCでの選手権リードを広げた。
WRC2部門に参戦した2週間前のWRCフィンランドでは、大クラッシュを喫したベイビー。しかし今回は、初めて経験するトリッキーなコンディションを堅実に走りきり、昨年チャンピオンでチームMRFのチームメイト、ガウラブ・ギルに4分差をつけての圧勝となった。
この日の路面も湿っていて、マディなコンディション。空には雲が広がり天候の悪化が心配されたが、雨はラリーがフィニッシュするまで降り出すのを待っていてくれた。そういう意味では、マレーシアとしては理想的なコンディションだったことも、初参戦のベイビーには後押しとなった。
一方、前日にトラブルに見舞われ優勝の望みが厳しくなったギルは、この日はR5規定仕様の三菱ミラージュを駆るヤリ・ケトマーと激しい2位争いを展開。最終SSでギルが逆転。18秒差で2位を奪取した。ケトマーにとっては悔しい結果となったが、マシンのペースには満足しており、北海道で開催される次戦を楽しみにしているという。同じく三菱ミラージュで参戦したサンジェイ・タクルとロベルト・ブルームベルグは、前日をデイリタイアし、この日は再スタート。タクルは新しいマシン、ブルームベルグは湿度の高いコンディションでのラリーに初めて挑み、貴重な経験を積んだ。
クスコレーシング勢では、マイケル・ヤング(スバルWRX STI)が4位フィニッシュ。ファビアR5で初実戦に臨んだ炭山裕矢は、慣れないR5マシンを全開で走らせるよりもコースオフのリスクを避けることを優先。それでも、安定してペースをつかみ総合5位、アジアカップ3位でラリーをフィニッシュした。
APRCマレーシア最終結果
1 O-C.ベイビー(シュコダ・ファビアR5) 3:02:39.1
2 G.ギル(シュコダ・ファビアR5) +4:41.3
3 J.ケトマー(三菱ミラージュ) +5:00.4
4 M.ヤング(スバルWRX STI) +16:03.8
5 炭山裕矢(シュコダ・ファビアR5) +1:08:03.7
6 S.タクル(三菱ミラージュ) +1:53:01.4
7 R.ブルームベルグ(三菱ミラージュ) +2:23:10.1