ラリードイツ、デイ2終了後の各ドライバーからのコメント。本格的な競技初日、雨に見舞われタイヤチョイスがトリッキーとなる中、午後のタイヤチョイスで賭けに出たオィット・タナック。結果的に選択が当たり、難関ターマック戦の2日目を首位で終えた。
[MスポーツWRT]
フォード・フィエスタWRC
■オィット・タナック/総合首位
「トリッキーな一日だった。特に2ループ目は極め付けだったし、コンディションは本当に予想ができなかった。すごくラッキーだったことがある。ヘアピンで完全に道の視界を失い、バンクに落ちた。特に何があったわけでもなく、スピードも間違っていなかった。でも、時には少しだけ運が必要だということを示している。午後は、みんなが言うようにタイヤチョイスでかなり勇気を奮った(フルウエット3本)が、最後には自分に自信が持てたし、自分の判断が正しかった。タイヤはとても良かったし、今日を終えていまこの順位にいる。まだ先は長いし、バウムホルダーでは何が起こるか分からないということを、過去にも見てきている。もちろん、午前中はまだ湿っているだろうけれど、今日ほどひどくならないことを願うよ。先週はここで、とてもいいテストができたし、マシンのフィーリングもいいので、今日のような速さを出せない理由はない」
■セバスチャン・オジエ/総合4位
「今日は、あまりいい流れにはならなかった。まず、タイヤチョイスが当たらなかったが、少なくともティエリーと同じだったし、うまく対応できたと思う。でも、それから最後のステージで泥の上でスピンをし、20秒以上をロス。今日の努力が水の泡になってしまった。午後、ウエットを選んだのは良かったようだが、それには少し驚いた。ウエットで行くのは少し賭けだった。あまり試したことがなかったからね。でも、今はこのコンパウンドがうまく行くことが分かった。ティエリーとの差はとても小さいし、明日を楽しみにしている。ラリーはまだ先が長いし、山場は明日。間違いなく自分たちにとって、いい一日になる」
■エルフィン・エバンス/総合5位
「午前はかなり堅実に行けたが、午後は多くの人と同じように少し流れを崩した。雨がひどくて本当に難しかったし、グリップレベルはすごく低かった。トラブルもミスも避け切ったが、簡単ではなかった。明日はさらに難しいコンディションになるかもしれないが、今日とは違うのでどうなるか、楽しみにしたい」
[シトロエン・トタル・アブダビWRT]
シトロエンC3 WRC
■アンドレアス・ミケルセン/総合2位
「もちろん、首位争いをしているのは最高だ。スタート順のことを考えれば、厳しい一日になることは分かっていた。幸い、午前は雨があまり強くなかった。しかし、2ループ目の午後は、雨が劇的にひどい時もあり、道は泥風呂のようになってしまった。タイヤチョイスでは、フルウエットを選んで正解だった。一日を通して、上位に留まるためにはかなりリスクを負わなくてはならなかったが、それをやり遂げた。明日は接戦になるが、今の段階ではどんなことも可能だ」
■クレイグ・ブリーン/総合7位
「いい一日とはとても言えなかった。タイヤチョイスが難しく、キャラクターが変わる度にマシンのフィーリングをつかむのにいつも苦戦した。いくつかミスをしたのでタイムもロスしたが、まだ戦いに残っている。明日はまったく違う路面を走るので、いいリセットになる」
■クリス・ミーク/総合31位
「昨晩、本当にくだらないミスをしてしまったので、自信を取り戻すのも、リズムをつかむのも簡単ではなかった。雨と泥でさらに苦労した。ミシュランのパイロット・スポーツFWタイヤを競技コンディションで使うことができて、うれしかった。興味深い経験だった。ラリーの残りは、もう少し楽しく走れたらと思う。マシンの動きがいいのは分かっている。コルシカでも見てきているし、今日はアンドレアスもそのことを見せている。そこからいいリズムをつかみたい」
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20クーペ WRC
■ティエリー・ヌービル/総合3位
「今日を走り切ることができて、うれしいよ。スタートからフィニッシュまでタフだった。タイヤチョイスがそのままパフォーマンスに直結したので、暫定で3位につけられて安心した。最初のループでは少しミスをして、少しコースを外れてしまったが、幸いそれほど大きくはロスしなかった。このコンディションでは走行順が早いことはそれほどハンディにはならないが、ステージにはさらにサプライズがたくさんあった。午後はほとんど同じで、最後のステージではワイドになり、ラッキーにもそれ以上悪いことにはならなかった。まだ争いに残っているが、土曜日はもっといい走りをしたい」
■ヘイデン・パッドン/総合9位
「今回はシーズンで最も厳しいラリーになると覚悟して臨んだが、それでも予想を超えてタフだった。コンディションは本当にひどい時もあり、タイヤチョイスで明確な方向性は見えなかった。SS4でスローパンクチャーになり、かなりタイムロスになったが、それがなくてもリズムをつかむのに苦戦していた。ここからは集中し直して、ラリーを走り切って、チームにできる限りポイントをもたらすことを目指さなくてはならない」
■ダニ・ソルド/SS4でデイリタイア
「何戦か厳しい内容のラリーが続いたので、ドイツのターマックでは何としても自分たちの速さとパフォーマンスを披露したかった。朝は順調に滑り出して、SS2でベストをマークしたが、コンディションは誰にとってもトリッキーだった。タイヤチョイスは一筋縄ではいかず、バランスを考えて選択し、ハードとソフトを組み合わせた。後から思えばベストのチョイスではなかった。マシンに自信を得ることができず、SS4のアクシデントにつながった。ブレーキがうまくいかず、バンクに落ちて林の中かなりの距離を滑り落ちた。これで今日が終わった。幸い、僕らに怪我はなくメカニックはマシンを修復できるので、土曜日は再スタートする」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタ・ヤリスWRC
■ユホ・ハンニネン/総合6位
「今日は、かなり良かった。午前は雨はあまり強くなかったが、十分スリッパリーだったし、あるコーナーでブドウ畑の方にワイドになりマシンのフロントにダメージを負った。幸い、走り続けることはできた。午後は雨のせいでトリッキーになり、自分は少し慎重になり過ぎたが、いくつか順位を上げることができた。ドイツの参戦は久しぶりなので、アグレッシブなアプローチを取るのは難しかった。ここではミスをしやすいが、マシンの動きは本当に良かった」
■ヤリ‐マティ・ラトバラ/総合8位
「午前のコンディションは、ドライの所もあれば湿った所もありグリップが常に変化するので難しかった。それでも、かなり安定した走りができて、サービスの後はさらに改善できることを期待していた。でも、SS5の前にイグニッションにトラブルが発生した。チームは日中サービスで解決してくれた。午後のステージはとてもウエットでマディで、ドライビングのフィーリングをつかむのが難しかった。明日は重要な一日になるので、順位を上げていきたい」
■エサペッカ・ラッピ/SS7でデイリタイア
「左‐右の複合コーナーで、カットで泥がかなり出ていたし、自分も速度が高過ぎて出口の壁に滑り込んでしまった。これでサスペンションを破損し、デイリタイアしなくてはならなくなった。それまでは、かなり順調だった。タイヤチョイスは難しかったが、いいタイムも出していた。明日は再スタートできると思うので、ここでの走行経験を積みたい。修業する上で、鍵となる要素だ」