バルター・ロールが2010年のニュルブルクリンク24時間レースに出場することを明らかにした。マシンはポルシェ911 GT3 RS。
ロールは1980年にフィアット131アバルト、82年にオペル・アスコナ400で2度のWRCワールドチャンピオンに輝いたドイツ人。主にフィアット/アバルト、オペル、ランチアなどで活躍し通算14勝を挙げた。87年には第一線から退いているが、ラリーのみならずアメリカのIMSAなどにもアウディ・クワトロのツーリングカーで出場している。
「この新型911は、私に競技車両を操る感覚を思い出させてくれた。かつてこれほど競技車両に近かったロードカーは見たことがないね。このクルマで24時間レースという大舞台に出場できることに、半年前のいまからワクワクしているよ」
今年62歳、ポルシェのアンバサダーとテストドライバーを務めるロールは語る。
バイザッハのモータースポーツ部門で生を享けた911 GT3 RSは、3.8リッターに拡大された水平対向6気筒のボクサーエンジンから450馬力を絞り出す。NAエンジンにもかかわらず、1000ccあたり118馬力を絞り出す計算だ。2010年1月より本国ドイツで販売が開始される。
ポルシェ・モータースポーツのトップを務めるハルトムット・クリステンは「2009年のニュルブルクリンク24時間レースでもポルシェは素晴らしい走りを見せてくれた。4年間にわたってGT3 RSRは総合優勝を飾っている。バイザッハが作り上げたロードゴーイングカーが、超長距離のレースにおいて生粋のレーシングカーと比肩する速さをみせることにとても満足している」
ニュルブルクリンク24時間レースは例年5月中〜下旬に行なわれる。