2010年の「ダカールラリー」でトヨタ車体の2号車に乗り込む社員ナビゲーターの三浦昂に今度のダカール、チームについて優勝選手でありながらサラリーマンという面目視点でクローズアップ。
Q:三浦さんは“社員ナビゲーター”というちょっと変わった立場ですが、そこまでの経緯を教えてください。
A:憧れの世界でしたが、もともとはサーキットレースの方に興味がありました。就職活動のときに“社員ナビゲーター”のことを知ってチャンスだと思い受けました。それがなければ受けていなかったと思います(笑)。
Q:見事に社員ナビゲーターに選ばれましたが、自分ではどういう点が選考の理由になったと思いますか?
A:受けたなかで一番若かったのでそれが理由なのかなと思っていました。でも、気になって一度聞いてみたら「お前にはツキがある」って言われました(笑)。運が良かったですね。去年も優勝できましたし。
Q:その優勝でコンビを組んだドライバーのニコラ・ジボン選手とのコミュニケーションはいかがですか?
A:基本的に言葉は英語なんですが、まだ僕があまり喋れないのでカタコトの英語とあとは身振り手振りでなんとかとっています。でもトラブルの時や考えを聞かれた時は喋るのに時間がかかって「モウイイヨッー」ってなっちゃった時もありましたね。
Q:ジボン選手はどういう性格なんですか?
A:ふだんは真面目。気遣いもよくしてくれます。でもハンドルを握ると人が変わりますね。熱いです。松岡修造さん(元テニスプレーヤー)みたいになっちゃいますよ(笑)。
Q:三橋(淳)さんも熱い人なんですか?
A:熱いです。でもあんなに男らしいのになぜか甘いお菓子が大好きですね。取材前日の晩ご飯でもひとりだけパフェを食べてましたよ(笑)。
Q:森監督はどういう存在ですか?
A:普段の職場では僕の上司です。厳しくもあり、おもしろい。あと僕の奥さん(今年5月に結婚したばかり)の元上司なんですよ。これにはビックリしました。
Q:恋のキューピット?
A:それは違うんですが、いろいろと知ってるんですよ。弱みを握られている感じですね。
Q:奥さんは参戦を喜んでくれているんですか?
A:はい。前回の大会では「今年が最後かもしれないからそのつもりでやりなさいよ」と言ってくれたり、「こういう世の中で会社が(ラリーを)続けると言ってくれたことは感謝しないとね」と言って喜んでくれています。
Q:では最後に、日本のファンの皆さんにメッセージをお願いします。
A:僕らのクルマは地域の方やさまざまな方々から頂いた廃食油を燃料としていますし、その時かけてもらった言葉がラリー中でも励みになったりしています。ゴールではいい結果が出るよう期待していて欲しいですね。