いよいよ開幕が目前に迫ってきたWRC最終戦ラリージャパン。地元のヒーロー、トヨタから参戦する勝田貴元は、チームメイトのセバスチャン・オジエのドライビングを参考にすることで、昨年以上のリザルトを狙えると見ているようだ。
アイルランド出身のアーロン・ジョンストンと組む勝田は、12カ月前、WRCカレンダーに復帰したこの国のイベントをトヨタ勢最上位の3位でフィニッシュした。同様のパフォーマンスは、3位でフィニッシュした8月のラリーフィンランドでも披露している。
「昨年末から、エンジニアたちが自分の改善点を分析してきてくれました」と勝田。
「セブのドライビングスタイルを見ると、ブレーキがとてもスムーズでタイヤをセーブしているんです。それにステアリングももっとスムーズ。今年の自分は、こうした所を改善することを主軸においてきましたが、うまくいっているようです。あとは、ステージでこのようなドライビングスタイルでプッシュできる自信を高めるだけ。そのためには、走行経験を積んでリズムをつかまなくてはなりません」
「ドライビングスタイルと同様に、ペースノートもより正確になった感じがしていますが、それもコンディションによります。雨が降れば話が変わります。こうしたコンディションでの経験をもっと積まなくてはなりません。ジャパンではドライになることを願っていますが」
昨年のラリージャパンは、土曜日まではドライコンディションだったが、最終日には大雨に見舞われた。勝田は、今年は雨が降らないことを望んでいる。
「雨が降ると、とんでもないほど大きなチャレンジになるでしょう」と勝田。
「カットできる場所はあまり多くありませんが、林道や山には、すごくトリッキーなセクションがあります。苔のようなものもあって、とてもスリッパリー。雨になれば非常に滑りやすくなります。でも、湿っているだけならスリックタイヤを履いてアタックする必要があります。レインタイヤは、ツイスティなステージでは完全にやられてしまうので、大きなチャレンジになるんです」
ラリージャパンは11月16日木曜日、豊田スタジアムでのスーパーSSから始まる。イベント初登場のこのステージは、会期中3回走行する。
(Graham Lister)