今週開催されるWRC最終戦ラリージャパン(ターマック)、Mスポーツ・フォードは、オィット・タナックとアドリアン・フルモーのふたりをフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1のドライバーに起用する。2024年からヒョンデに移ることを発表しているタナックは、これがMスポーツ・フォードからの最後の参戦となる。またフルモーは、今季初めてラリー1マシンでの参戦に臨む。
直近2戦のチリ、セントラルヨーロピアンで連続してポディウムに上がっているタナックは、今季も表彰台に上がり、いい形で今シーズン、そしてこのチームからの参戦を締めくくることを狙う。
「ジャパンをものすごく楽しみにしている。日本食が大好きだが、自然も季節が変わる時期で素晴らしい。夜はかなり冷えるね」と日本好きを自負するタナック。
「日本の林道はすごくテクニカルで速度域が低いが、ナローであまりカットできる場所がない。セントラルヨーロピアンからの勢いをつなげて、ジャパンでいい結果を残してシーズンを締めくくることを狙う」
今季は前戦までフォード・フィエスタ・ラリー2でWRC2に参戦して好成績を残してきたフルモーは、コ・ドライバーのアレクサンドル・コリアとともに、再びラリー1マシンでの参戦に挑む。フルモーのラリージャパン参戦は、今回が初めて。
「シーズンを通して必死に取り組んできて、チームと日本で走るチャンスについて話し合ってきた。それが実現できて、本当にうれしい」と語るフルモーは、早い段階から来日し国内各所を訪問している。
「もう何日間か滞在しているが、この国はアメージング。日本に来るのは初めてだけど、人々が本当に優しくて尊敬できる。文化もとても興味深い。ラリーで目指すのは、チームが与えてくれた機会を最大限に活かすこと。ラリー1をドライブするのは1年近くぶりだから、慎重に確実にすべてのステージを走り切って、できる限り多くの経験を積むことが必要だ」
一方、前戦セントラルヨーロピアンではラリー1マシンで参戦したグレゴワール・ミュンステールは、ラリージャパンではフィエスタ・ラリー2で参戦。昨年制したWRC2部門で連覇に挑む。
「昨年はWRC2部門優勝を飾り、ラリージャパンには素晴らしい思いでができた」とミュンステール。
「素晴らしいイベントだったので、また参戦できることにすごくワクワクしている。前回から、ドライバーとして成長できた手応えがある。今年はラリー1マシンで参戦してたくさんのことを学び、セントラルヨーロピアンでは自信も高まった。フィエスタ・ラリー2での参戦に戻る今回は、昨年と同じリザルトを目指したい。激戦区だから簡単にはいかないけれどね」