WRC最終戦フォーラムエイト・ラリージャパン(ターマック)は11月18日(土)、デイ3に設定されたSS9〜SS15の走行が行われた。この日は、豊田スタジアムの南東部に位置するNukata Forest(20.32km)、Lake Mikawako(14.78km)の2SSを午前中に走行後、岡崎中央総合公園に新設のスーパーSS(2.84km)を2回連続で走行。その後、午前中の2SSを再走し、Shinshiro City(6.70km)を走行した後、豊田スタジアムで45分のサービスに入り、前日と同じくTOYOTA Stadium SSSを走行する構成となった。
この日最初のSS9で、ラリー1勢先頭のティエリー・ヌービルがスタートした後に、先に走行していた0カーがステージ上でストップ。これにより赤旗が出され競技が一時中断。この影響を受け、SS10が15分遅れてスタートするなど、この日も波乱含みの幕開けとなった。
JRCar勢は、前日の終盤まで後続を大きく引き離しながらも、最後のスーパーSSで左リヤをコンクリートウォールにヒットしダメージを負った勝田範彦のトヨタGRヤリスJP4-ラリー2が修復を試みたが、このダメージ修復に必要なパーツが翌日の再スタートまで揃わず、残念ながらリタイアとなった。
勝田の脱落でトップに新井敏弘(スバルWRX S4)に立つが、今度は新井に不運が襲い、この日最初のSS9で電気系にトラブルが発生。走行を続けるもバッテリーが空になったところでマシンはストップ。無念のデイリタイアとなった。また、SS10ではJRCar勢3番手につけていた堀田信(トヨタGRヤリス)が、燃料切れによりステージ上でストップ。このSS9では高田幸治(トヨタGRヤリス)がマシントラブルにより、デイリタイアを喫している。
次々と首位にアクシデントが続くなか、新たに首位に立ったのは、村田康介(トヨタGRヤリス)。雨と落ち葉で滑りやすい林道2本の路面に「上位がリタイアして、いつの間にかという感じではありますが、林道はどちらも滑ったのでプッシュせず慎重に走りました」と、難しいコンディションに堅実に対応するアプローチを見せた。
一方、木曜日のセレモニアルスタート直後に行われたスーパーSSでマシンにダメージを負った後、JRCar勢6番手から追い上げを図る眞貝知志(トヨタGRヤリスDAT)は、この日も着実に挽回。「順位についてはあまり気にしていないです。二度目のリタイアは許されないので、リスクがある場合は、安全側で走っています」としながらも、3分以上あった村田との差を一気に15.7秒にまで詰めてサービスに戻ってきた。この日の最終SSとなる3回目の豊田スタジアムのスーパーSSでは、シュコダ・ファビアRSラリー2のミゲル・ディアス-アボイティスとの対決に圧勝。村田との差は12.7秒となり、最終日は村田と眞貝との首位争いに注目が集まる。
競技最終日となる19日は、豊田スタジアムから北上、岐阜県にステージが設定される。この日は、旭高原元気村内を走行するAsahi Kougen(7.52km)から始まり、Ena City(22.92km)、Nenoue Kougen(11.60km)を2回ずつ走行した後、2度目のAsahi KougenはWRCのパワーステージとして指定されている。明日も日中サービスはなく、中津川公園にタイヤフィッティングゾーンが設定されるのみ。この日の総SS走行距離は84.08kmとなっている。
WRCラリージャパン JRCar SS16後暫定結果
1 村田康介(トヨタGRヤリス) 2:55:39.9
2 眞貝知志(トヨタGRヤリスDAT) +12.7
3 山本悠太(トヨタ86) +5:05.2
4 中山透(トヨタGRヤリス) +20:34.5
5 相原泰祐(ダイハツ・コペン) +32:50.3
6 佐々木康行(トヨタGRヤリス) +43:21.9
7 萩原泰則(スバルWRX STi2015) +52:22.2
8 新井敏弘(スバルWRX S4) +48:46.4
*リザルトを修正しました。