フィンランド人ラリードライバーのヤンネ・トゥオヒノが、S2000で争われる2010年のFIAワールドカップに出場する意向を明らかにしている。最近ではWRCの最前線から退いている感のあるトゥオヒノだが、新型マシンのフィエスタS2000を武器に表舞台に返り咲きたい狙いがあるようだ。
過去2回のフィンランド国内選手権王座に輝くトゥオヒノはドバイ在住。その視線は2010年のカップ戦だけでなく、S2000マシンをベースとしたWRカーで争われる2011年以降にも向けられている。
「僕はWRCの第一線から3年間遠ざかっている。だけど、マシンが切り替わる2011年に向けたイス獲り合戦に参加するには、ココがちょうどいいタイミングだと思ったんだ。1月早々には新しいフィエスタがフィンランドに到着する。すぐにテストを始めて2月の開幕戦にはいいコンディションで持っていきたいね。
まだクルマにはさわっていないけど、フィジカルの面で準備を始めたよ。ジョギングも始めたし、17歳でやめていたモトクロスも再開したんだ」とやる気満々のコメントを寄せている。
トゥオヒノが参戦しようとしているWRCカップは10戦が組まれており、エントリーするチームはシーズン前にこの中からヨーロッパ外2戦を含む7戦を選ばなければならない。現時点でトゥオヒノはどのラリーにエントリーするか慎重に考えを進めているようだ。
「開幕戦のスウェーデンに、ヨーロッパ外扱いのヨルダンでしょ、ポルトガルとフィンランド、そしてGB……つまり近場のグラベル系は外せないイベントだね。そうなると、ドイツかフランスのターマックを1戦選んで、あとはメキシコ、ニュージーランド、ジャパンのなかからひとつだ。……うーん、難しいなあ」とトゥオヒノ。
エントリーするラウンドを戦略的に選んでいくなら、ライバルが少なそうなラウンドをチョイスした方がコトを有利に運ぶことができるのは自明の理。
トゥオヒノの英断を楽しみに待ちたいところだ。