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注目の新型マシン、フォード・フィエスタS2000、ついにベールを脱ぐ!

 

 フォードのWRC活動を行なうMスポーツは11月18日、新型のS2000マシン、フィエスタS2000を正式に発表した。会場にはマルコム・ウィルソン(Mスポーツ代表)、クリスチャン・ロリオー(Mスポーツ・テクニカルディレクター)、マシュー・ウィルソン(テスト担当ドライバー)らが列席、さらにフォード・ヨーロッパ・モータースポーツシニアマネージャーのジェラルド・クインも登場した。

 フィエスタS2000は、2010年の1月に公認を取得する予定とのこと。今後は各国の国内選手権レベルからIRC、2010年から新たに設定されるS2000ワールドカップなどへ参戦するカスタマーへの供給を目指すが、すでにお伝えしているとおり今週末のIRC最終戦スコットランドでコースカーとしてひと足はやくラリーフィールドへのデビューを果たす。

 注目すべきはMスポーツとフォード本体が強力なタッグを組んだ開発体制にある。ロリオー率いるMスポーツのデザインチームと、フィエスタのロードカーを開発したフォード本体のデザインチーム、およびフォード・モータースポーツのテクニカルマネージャーであるマイク・ノートンとの密な連携がアグレッシブなフィエスタS2000を生み出した。

 フィエスタはすでに英国とヨーロッパのテストで3000km近くの走行をこなしており、来年からのデビューに着々と備えている。さらに、マシンのテストにはフォード本体の研究施設も使われていることから、このプロジェクトに対する本気度の高さがうかがい知れる。

 Mスポーツの代表、マルコム・ウィルソンは「今日はとても気分がいいね。これはフォードとMスポーツにとって初めての“グローバルラリーカー”なんだ。素晴らしいマシンを生み出すことができたと自負している。今日の発表会は、将来フィエスタS2000が世界中のラリーに出場する、その第一歩と言えるだろう。これは、各国の国内選手権で走るユーザーたちに、総合優勝を狙うことのできるフォード製ラリーカーを提供できる初めての機会といっても過言ではない。
 クリスチャン・ロリオーと彼のチームだけでなく、Mスポーツの皆は非常によくやってくれた。我々は新型フィエスタというロードカーを媒介として、フォード本体との密接な連携を図ってきた。ベース車両の見事なスタイリングとMスポーツの専門的技術を活かした走行性能は世界的な成功を収めるだろう」と、万全の体制で進むプロジェクトにご満悦だ。

 テクニカルディレクターを務めたクリスチャン・ロリオー。
「これまで非常にタイトなスケジュールのなかマシンを製作し、非公開のテストを重ねてきた。それが今日、実際にこうして発表されるというのはなんとも不思議な気分だね。Mスポーツが一丸となって頑張ってきたからこそ、これだけの短い時間でここまで到達できたんだ。
 このマシンのポテンシャルには今のところ満足しているよ。週末のスコットランドで他のラリーカーと比較してどこまでのペースで走れるかが楽しみだ」

 Mスポーツとしては熟成が進むシュコダ・ファビアS2000、すでにかなりの台数が走っているプジョー207S2000が大勢を占める市場でどこまでシェアを伸ばせるかが勝負の鍵となる。PWRCエントラントへのPRなども含めて積極的に展開していくものとみられる。



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