WRCラリースウェーデン、ラリーフィニッシュ後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。首位争いをしていたトヨタの勝田貴元が後退した後は、手堅くペースをコントロールしてキャリア2度目のWRC優勝を手にしたヒョンデのエサペッカ・ラッピ。苦戦が続いた昨シーズン後半から一転して、今季初戦を勝利で飾った喜びとチームへの感謝を表した。
(カッコ内は順位の前日比)
[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20Nラリー1ハイブリッド
■エサペッカ・ラッピ/総合優勝(=)
日曜日単独順位:7位
「本当にいい気分。かなり長い間、この2度目の勝利を狙い続けていた。23年シーズンの後半、厳しい内容になっていたのに、このチームに留めてくれたシリル(アビテブール)に、心から感謝しなくてはならない。あの厳しい時期とは、まったく対照的な瞬間だ。チーム、それから家で待っている家族にも最大の感謝を伝えたい。ここにいる誰もが勝つために挑んでいるし、それを達成できた時は世界で最高の気分だ。素晴らしいラリーだった。リタイアがもっと少なければ、より見応えのある展開になったと思うが、あの雪壁は友だちになることもあれば敵になることもある。この週末、自分にとっては友人だった。恩に着るよ」
■ティエリー・ヌービル/総合4位(=)
日曜日単独順位:3位
パワーステージ順位:3位
「チームが今回も勝利を飾れてよかった。何よりそれが重要。特に1回目のループなどでは最高のパフォーマンスが出せなかったが、3週間でチームが2勝できたことは最高のモチベーションになる。23年シーズンは2勝しかできなかったんだ。ミスなく走り切らなくてはならなかったし、まったくミスがなかったのは自分たちだけだったんじゃないかと思う。金曜日は与えられた状況を受け入れるしかなかったし、土曜日によくなることを期待して、そこで順位を上げることができた。最終的に、まずまずのポイントを獲ることができてハッピーだよ」
■オィット・タナック/総合41位(↑)
日曜日単独順位:4位
パワーステージ順位:4位
「最速で走るためのペースを出すのがトリッキーな週末だった。もちろん金曜日のミスは悔しいし、その後はもっとフラストレーションが溜まった。金曜日は、道がもっとスリッパリーな時はマシンのフィーリングが良かったが、グリップが良くなってからはシックリこなかった。自分的には、明らかにシーズンの滑り出しとしてミスが多すぎるが、もっと改善できることも分かっている。ケニアではクリーンなラリーができることを楽しみにしているよ」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッド
■エルフィン・エバンス/総合2位(↑)
日曜日単独順位:1位
パワーステージ順位:2位
「浮き沈みの激しい週末だった。金曜日はスタート順の関係で大変な役目を負うので、いい1日ではなかった。しかし、それを乗り切ったことが重要だったと思うし、上位争いまで挽回するチャンスを得ることができた。コンディションが自分たちに合っていた時はペースがよかったし、今日は最終的に高ポイントを獲ることができた。パワーステージではベストタイムも出せたと思うが、終盤でいくつかミスをしてしまった。それでも、序盤の状況からすれば大量ポイントを獲得できから、それなりに満足できると思う」
■カッレ・ロバンペラ/総合39位(↑)
日曜日単独順位:2位
パワーステージ順位:1位
「今日の唯一の目標はチームのポイント獲得に貢献することだったので、それを実現できたことはうれしいし、エルフィンをできる限り助けたいとも思っていた。もちろん、勝つためにここに来たので、この週末には満足していない。チームはしっかり準備をしてくれたし、マシンも優勝を狙える速さがあったので、チームには申し訳なく思うと同時に感謝もしている。少なくとも、最終的にいくらかポイントを獲得することはできたので、次の機会を楽しみにしている」
■勝田貴元/総合45位(↑)
日曜日単独順位:6位
パワーステージ順位:5位
「今日はできるだけ多くのポイントを獲得したかったのですが、出走順があまり良くなく、パワーステージではまったく違うマシンの走行ラインをフォローしなければならなかったので、簡単ではありませんでした。自分にとっては困難な週末になってしまいました。マシンのポテンシャルはとても高く、自分たちのパフォーマンスも良かったのですが、それを結果に結びつけることはできませんでした。今回のことからどのように学ぶことができるのかを考える必要がありますし、次にチャンスが巡ってきた時に、それをものにできるようにしなければなりません。次のケニアは、前にもいい走りができたので、一度リセットして適切なアプローチで臨みたいと思います」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1
■アドリアン・フルモー/総合3位(↓)
日曜日単独順位:5位
「スウェーデンでトップレベルでの初めてのポディウムに上がれて、本当にうれしい。スノーのラリーは4度目で、今シーズン2戦目。選手権争いではこれで3番手に上がったので、本当にポジティブだし、必死に頑張ってきたチームにとっても、すごく自信になりモチベーションも高まる。一丸となって取り組んできたことを誇らしく思うし、完璧な働きだった。今はポディウムに上がれることを楽しみたい。本当に素晴らしいことだし、この先ももっとポディウムに上がりたいね!」
■グレゴワール・ミュンステール/総合23位番手(↑)
「スウェーデンではたくさんのことを学んだし、週末を通して成長できた。1kmあたりの差はどんどん小さくなっているし、それが目標だった。残念ながら、土曜日の最終ステージで小さなミスをしてしまったが、雪壁にスタックするのもラリースウェーデンの経験のひとつだよ! このラリーに出たことのあるドライバーなら、誰でも経験したことがあると思う。メカニックには仕事を増やしてしまって申し訳なかったが、すべてを直してくれたので日曜日に再スタートしてさらに経験を積むことができた。本当にうれしかったよ」