WRCクロアチアラリー(ターマック)、フィニッシュ後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。SS18の波乱で一気に首位に浮上、自身59度目の勝利で100度目のポディウムフィニッシュを飾ったトヨタのセバスチャン・オジエ。WRC8冠王者のベテランをもってして手こずったこのラリーの難しさを語るとともに、チームの1‐2フィニッシュに喜びを見せた。
*カッコ内は順位の前日比
*獲得ポイントは 木〜土+日曜日+パワーステージ=合計の順に明記
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッド
■セバスチャン・オジエ/総合優勝(↑)
日曜日単独順位:3位
パワーステージ順位:3位
獲得ポイント:13+5+3=21
「この優勝を手にすることができて、本当にうれしい。タフな週末だった。走行順のことは承知でこの週末を迎えたが、ずっとプッシュしたし絶対にあきらめず、できる限りプレッシャーをかけ続けた。1回のラリーでこんなにたくさん危ない場面に遭ったり限界までプッシュしたことはないと思うが、一番重要なのは優勝できたことだ。これが100回目のポディウムフィニッシュ。いい数字だし、それを優勝で達成できたのは素晴らしいこと。このようなマシンでドライブする一戦一戦を楽しんでいるし、自分にまだ速さがあることが分かったのはうれしい。チームのためにも超うれしい。ポイント面では、大きな差をつけることはできなかったけどね。チーム全体としてのパフォーマンスは素晴らしかったし、この感じでプッシュを続けていこう」
■エルフィン・エバンス/総合2位(=)
日曜日単独順位:5位
パワーステージ順位:5位
獲得ポイント:15+3+1=19
「今日は残念な気分。最初のステージはかなりいい滑り出しができたのだが、タイヤ選択で読みが甘すぎてハードを選び、2本目で苦戦した。コーナーが泥だらけで、リヤが暴れていた。優勝を狙うための戦略だったが、今日はうまくいかなかった。それでも、この週末はずっと接戦を展開していたし、最終的に2位なので基本的にはいい内容。チームとしては素晴らしいリザルトだし、セブと戦えてうれしかった。ポイントの面では1‐2フィニッシュなのに今ひとつだが、そういうものと考えるしかない」
■勝田貴元/総合5位(↑)
日曜日単独順位:1位
パワーステージ順位:4位
獲得ポイント:6+7+2=15
「どんどん自信をつけていくことができたので、自分としてはいい週末でした。土曜日の時点でフィーリングのいいステージがあったので、同じような走りを続けていたら、クルマのフィーリングはさらに良くなりました。パワーステージは少し慎重になりすぎてしまったのが少し残念でしたが、それ以外はうまく行きました。スーパーサンデーではトップになりチームに高ポイントをもたらすことができて本当にうれしかったですし、チームとしても全体的にいいリザルトになりました。次回はラリーの序盤からもっといい走りをしたいですし、そうすればさらにいい結果を残すことができるはずですが、全体的にはいい週末だったと思います」
[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20Nラリー1ハイブリッド
■ティエリー・ヌービル/総合3位(↓)
日曜日単独順位:7位
獲得ポイント:18+1+0=19
「願っていたような形でのフィニッシュではないが、金曜日と土曜日の素晴らしい走りが報われた。重要なポイントを獲ることができたし、日曜日はあまり獲れなかったが、それでもトップ3のパフォーマーだったし、エルフィンと同ポイント、オィットにも1ポイント差だった。SS18はすごくトリッキーで、衝撃を避けるためにベストを尽くしてすぐにブレーキを踏んだが、あれ以上できることはなかった。それでも選手権でのリードを維持し、アドバンテージを残したのでハッピー。ポルトガルでは走行順が厳しくなるけどね」
■オィット・タナック/総合4位(=)
日曜日単独順位:2位
パワーステージ順位:2位
獲得ポイント:10+6+4=20
「ポイント獲得数で2番でフィニッシュできたなんて、信じられない。自分たちは今回もタフな週末となった。とても悪いところからスタートして、序盤は少し差が開いてしまった。金曜日の午後に少し取り戻して、土曜日は、日曜日に向けて、走行順を最大限に活かすため試みたことがあったが、それもトリッキーだった。自分たちはずっと、十分に汚れた道を走るには少し離れすぎていて、それが常に試練となったが、高ポイントを獲得することができた。ポルトガルからのグラベルではいいフィーリングが得られて、もっとコンペティティブに戦えることを期待している。ターゲットは、ポイント差を取り戻し始めることだ」
■アンドレアス・ミケルセン/総合6位(↑)
日曜日単独順位:4位
パワーステージ順位:位
獲得ポイント:4+4+0=8
「ここでは苦戦することは承知していたが、このイベントの間、もう少し上位に迫れると期待していた。このラリーはここ2年間、参戦していなかったので手こずった。特に、ペースノートに入れなくてはならない情報がたくさんあったからね。ステージを熟知していないと、上位と戦うだけの思いきりを得るのは難しいし、ここは速度域もすごく高い。ドライビング面での自信に欠けていたが、正しい方向には向かっている。とはいえ、もっと上に行きたかった」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1
■グレゴワール・ミュンステール/総合7位(↑)
日曜日単独順位:6位
獲得ポイント:3+2+0=5
「トラブルなしでイベントを走り切れたことが、とにかくうれしいよ! これでやっとシーズンを滑り出せた。序盤は思うような走りができなかった。このイベントはすごく過酷で、ステージでは思い切り挑まなくてはならないが、とても難しい。だから、このラリーをフィニッシュできたことが本当にハッピーだし、ライバルとの差が金曜日は1kmあたり1.5秒だったのが、週末が終わる頃には0.5秒まで向上していた。すべて、いい方向に進んでいる」
■アドリアン・フルモー/総合17位(↓)
日曜日単独順位:59位
パワーステージ順位:1位
獲得ポイント:8+0+5=13
「いい週末だった。最初の2日間はオィットと争っていた。パフォーマンスが少し足りない時もあったし、ずっとセッティングを模索していた。でも、金曜日最後のステージでは、すごくいい感じになった。その後、雨が降る予報だったので変更を行ったが、金曜日のセッティングに戻したらマシンのフィーリングがすごく良くなった。すごくプッシュすることができた。1回のミスは小さいものだったが、その影響が大きくなってしまったのは残念。でも、そんなこともあるし、ここではすべてが完璧でなくてはならないということ。道の上にはいたが、SS18でコンクリートの柱にヒットしてしまったので、そこでダメージを直すことを決め、パワーステージでポイントを獲るために必死でプッシュした。最大ポイントを獲得できたのは最高。自分にとって、初めてのパワーステージウインなので、とてもポジティブなことだ」