フォード・フィエスタS2000、始動! – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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フォード・フィエスタS2000、始動!

 

 フィエスタS2000の1号車がついに完成した。このマシンはフォードのワークスWRC活動を担うMスポーツが開発、すでに大規模なテストプログラムが動き始めている。

 9月28日、フィエスタS2000はMスポーツの本拠地であるドベンバイホールのほど近くでシステムチェックを受け、来月以降はヨーロッパの路面を想定したターマック/グラベルでのテストを行なう予定でいる。シェイクダウンを担当したのはマシュー・ウィルソン。

 Mスポーツのテクニカルディレクター、クリスチャン・ロリオーに率いられたデザイン&エンジニアリングチームは、S2000プロジェクトのスタート時点で立てられたタイトなスケジュールを厳守してみせた。もちろん、信頼性と競争力のテストに費やす十分な時間を見越したうえでの話だ。さらに開発の最終段階においてフォード・ヨーロッパの小型車部門と密接に連携し、動的でアグレッシブなデザインをフィエスタS2000に与えている。

 シェイクダウンに登場したフィエスタはカモフラージュされており、ボディワークの細かい部分についてははっきりと分からない。ウイングもついていないことから空力面ではまだ暫定仕様であることも十分に考えられるが、フロントフェンダーは上に行くほど横方向に広がる形状となっているように見える。

 Mスポーツは、来年以降WRCで設定されるWRCカップやIRC、その他各国選手権での全世界的な展開を目指してフィエスタS2000のホモロゲーション取得を2010年1月に計画している。現時点では年内の競技参加はないとされているが、コースカーとしてIRC最終戦、11月19〜21日にかけて開催されるスコットランド戦へのデビュー(ドライバーはミッコ・ヒルボネン)もウワサされているため、今後も目が離せない。

 テクニカルディレクターのクリスチャン・ロリオーは語る。
「プロジェクトのスタート時点に決められたスケジュールどおりにマシンを送り出すことができて非常にうれしい。フィエスタS2000は完全にイチから設計し直したマシンだ。エンジニアリングチームは開発期間中、信頼性と高い競争力をユーザーに与えることに集中してきた。期限に間にあわせるためにどこのチームも非常にいい仕事をしてくれたと思っているよ」

「新しいマシンを世に送り出すのは、Mスポーツの誰にとっても常にエキサイティングなものだ。クリスチャンや彼のチームが頑張ってくれたおかげで早いタイミングで完成させることができた。いま大切なのは、カスタマーにS2000のベストパッケージを提供するために開発テストを繰り返し行なっていくことだ。このフィエスタS2000が、来たるべき新型WRカーのベースとなるクルマでもあるからね」とはMスポーツを率いるマルコム・ウィルソン。

 1月のホモロゲーション申請が計画どおりに運べば、IRCモンテカルロがフィエスタ初の実戦イベントとなる可能性は非常に高い。欧州各国の潜在ユーザーにアピールするには絶好の舞台と言えるだろう。



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