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TGR WRCチャレンジプログラム3期生の後藤正太郎と松下拓未、6月に初ラリー参戦が決定

©TOYOTA

TOYOTA GAZOO Racingは、TGR WRCチャレンジプログラムの3期生として2023年12月からフィンランドでのトレーニングを開始した後藤正太郎、松下拓未のインタビューを公開した。この中で、ふたりが6月14日〜15日に開催されるフィンランドラリー選手権第5戦ポフヤンマーラリーで、初めての実戦を迎えることにも触れている。


後藤正太郎

TOYOTA

Q:チャレンジプログラムに参加する前の競技経験は
後藤
:フィンランドに来る前は日本で大学生をやっていて、大学の自動車部でジムカーナとダートトライアルをやっていました。ジムカーナは自分でホンダ・インテグラを持っていたので、それで約2年半くらい練習しました。3年生からダートトライアルの選手になり、4年生まで毎年春から夏にかけて集中的に練習していました。

Q:フィンランドに来てからはアイスとスノーで走ることになったが、どれほど特別なことだったか
後藤
:日本にいた時は雪で運転したこともなく、氷の上で競技走行するなんてこともやったことがなかったので、車がどういう挙動するのかとか、どんな車なのかもそもそもわかっていなかったので、本当に緊張していたし、めちゃくちゃ心配でした。でも、いざ乗ってみると、意外と日本の経験が活きてきたり、先生たちの教えが良かったりして少しずつ慣れてきて。緊張しぃなので、最初はすごく不安だったんですけれども、冬の間、苦戦もしましたけれども楽しく学べたと思っています。

Q:フィンランドで暮らすということについては
後藤
:自分自身、海外に住むのが人生で2回目の経験で、中学生と高校生の時にオーストラリアに住んでいました。今回、人生で初めてヨーロッパに来て、こんなに寒い国に住むのは初めてで。最初の感想は、とにかく寒いし風が痛いなって。左ハンドル右側通行の国に住むのも初めてだったので、最初道に出た時は本当に怖かったですし、このまま生活できるのかなっていう戸惑いはありましたけど、今は慣れて楽しくやっています。

Q:トレーニングのほとんどはヨウニ・アンプヤ、ミッコ・ヒルボネンから指導を受けているが、彼らと一緒に取り組むことはどれほどエキサイティングなことか
後藤
:選考の時に、初めて横に乗せてもらったのですが、日本で上手い人に乗せてもらった時はなぜこういう動きをするのかなんとなく理解ができたんですけれども、氷上でお二方の横に乗せてもらうと、なぜこういう挙動で車が動いてるのか、この操作でどういう挙動が出るのか、ということがまったく想像がつかなくて。こんなにすごい人たちに教えてもらいながらラリーをできるっていうのは、日本で選考に受かってからフィンランドに来るまでの間、すごく楽しみにしていましたし、いざ実際に来てみても、やっぱりそもそもの運転能力が高いってのがあるんですけれども、ラリー力というか、そういったところも経験から来てるものがすごく大きくて。本当にすごい先生だなって。学ぶことがたくさんあるし、とんでもない存在だなって思います。

Q:ペースノートが英語なのは難しいか
後藤
:ペースノート英語で使うのは本当に難しいです。そもそもラリー経験がゼロで、ラリーのビデオゲームもそんなにやってこなかったので、ペースノートの仕組み自体もわかってないところからスタートしたので、本当に難しくて。数カ月トレーニングした今でも、道の中で走るのに必要な情報をちゃんとペースノートに表現して、それをフォローしながら走るってのまだ難しくて。しかも、それを英語で書いて英語で聞く、というのはまだ難しいなと感じています。

Q:もうすぐ初ラリーを迎えるがワクワクしているか、緊張しているか、どんなことになりそうか
後藤
:6月にポフヤンマーというところで僕たちにとって初めてのラリーがあります。心境としては、自分自身初めてのラリーイベントなので、めちゃくちゃ楽しみっていうのはあるんですけれども、同時に本当に緊張していて。緊張しぃなので、本当に緊張していて。というのも、そもそもラリーというイベントがどのように進行されるか、自分が参加者として体感するのは初めてで、流れをちゃんと追っていけるかというのと、ちゃんと自分が習ったことを出し切れるかという、この2点ですごく緊張していて。最初の試合としての目標はおそらく完走することだと思うんですけれども、でもそれはただ遅く走って完走すればいいってわけではなくて、ある程度スピードをを見せなきゃいけないっていうところで、そこの塩梅であったり、そういうところがうまくいけるのかなっていう不安が楽しみに勝っているような感じはしています。

松下拓未

TOYOTA

Q:チャレンジプログラムに参加する前の競技経験は
松下
:日本にいた時は、ダートトライアルやジムカーナといったタイムトライアルの経験はありましたが、ラリーの経験はまったくありませんでした。でも、このチャンスを活かすために、僕はここに来ました。

Q:チャレンジプログラムの3期生に選抜されて、2023年12月にフィランドに来て以来、どのようなトレーニングを受けてきたか
松下
:ラリーの経験がなかったので、まず初めにペースノートのトレーニングを中心に行って、それからラリーカーでの運転もたくさん経験させていただきました。冬の間は1000kmに及ぶ全開走行を経験して、かなり良いフィーリングをつかむことができました。

Q:スノー路面とアイス路面で練習してきたが、グラベル路でもテストが始まった。グラベルの経験はどうか
松下
:グラベルでの経験はとても楽しいです。冬に経験した雪でのトレーニングの成果が、今、グラベルで出ていて、天気も良くてとても気持ちいいです。

Q:ペースノートのコールは英語だそうだが、言語は英語を使ってグラベルを走行する、そして左ハンドル車、大変なチャレンジがたくさんあるのでは
松下
:やはりペースノートを聞いて道をイメージして走るということが、一番難しいです。ただ、たくさんのトレーニングを積み重ねてきたので、少しずつ自信をつけています。

Q:ヨウニ・アンプヤ、ミッコ・ヒルボネンからの指導は、どれほど貴重なものになっているか。彼らの指導によって、日々成長している手応えは感じているか
松下
:もちろんです。ここに来て、すべてが新しいことばかりですが、とても素晴らしいコーチたちにいろんなことを教えてもらっていろんなことを吸収できるので、本当にいい経験をさせてもらっていると思っています。

Q:2期生の山本雄紀、小暮ひかるからはアドバイスを得ているか
松下
:フィンランドに来て最も大変だったのは、海外でのひとり暮らしです。ただ、2期生の山本さんと小暮さんが日常生活に関するアドバイスをくださるので、安心して暮らせています。

Q:まもなく初実戦を迎えるが、ワクワクしているか
松下
:Yes, very much! とても楽しみにしています。
初めてのラリーはとてもタフになると思いますが、今までやってきたことをしっかりと再確認して、自分の実力を出し切りたいと思っています。



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