WRCラリーポーランド(グラベル)、金曜日終了後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。前戦サルディニアでは劇的な逆転優勝を飾り、ポーランドを迎えたヒョンデのオィット・タナック。木曜日のスーパーSSでトップタイムと最上の滑り出しを見せたが、金曜日最初のステージではステージ上で鹿と衝突し、デイリタイア。あまりに一瞬の出来事で、避けようがなかった状況を語った。
[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20Nラリー1ハイブリッド
■アンドレアス・ミケルセン/総合首位
「いい一日だった。走れないステージが出たのは残念だったが、全体としてはポジティブな日だった。日中サービスの後のロングステージは、かなり慎重になった。自分はラリー2に慣れていて轍ではすごく気を使うけれど、ラリー1マシンなら飛び込んでいけばいい。それは、自分が今後、活かすことのできるアドバンテージだ。自分はこのイベントが大好きだし、明日もみんなとの戦いを続けていきたい。バトルをする準備はできている。砂利掃除をする必要もないし、トップ陣は自分よりも先に走り始めるから、今日とはまったく違う一日になる」
■ティエリー・ヌービル/総合7番手
「本当にタフでチャレンジングな日だった。車内の気温はクレイジーだったし、長い一日を過ごしてかなり疲れた。夜の間に天気がどうなるかな。ドライなら、今日より格段にラクになるというわけにはいかないが、雨になれば順位を上げるチャンスが増える。ウエットでスリッパリーなコンディションになれば興味深い一日になるかもしれないが、今日は自分たちが直面した状況の中で精いっぱいやった」
■オィット・タナック/SS2でデイリタイア
「本当に不運だった。オンボード動画で見返したら、ストレートのセクションだったのだが、茂みから鹿が出てきてから衝突するまで、わずか0.26秒だった。反応することも、あの状況を避ける時間もなかった。あの最初のステージはグラベルがすごくルーズで、ラクではなかったが、最初の数kmではマシンのフィーリングはOKだった。こんなに早い段階で終わってしまったのは残念だったし、明日は戦いには戻るが簡単にはいかない。砂利掃除はかなりタイムロスをしていることが分かっているので、スーパーサンデーのポイントを獲る使命を果たすのはチャレンジングになるが、もちろんベストは尽くす」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッド
■カッレ・ロバンペラ/総合2番手
「戦うための準備を整えるのは、予想以上に大変だった。高速のラリーも久しぶりで、テストも行っていなかったので、このように速度域の高いステージのペースノートを正確に作るのは簡単ではなかった。とにかく、余裕がある時にはペースをつかみ、ミスなくループを走り切ることに努めた。午後はすぐにペースを出すことができたので、楽しくなってきた。精いっぱいのことはやったと思うし、ミスなくクリーンな一日にできた。すべてのことを考えれば、今の順位は悪くない。明日は、1回目の走行ではより強い走りをして、何ができるかを考えていく」
■エルフィン・エバンス/総合3番手
「午前中はいい滑り出しで、まず高速のステージに慣れることに努めた。路面のグリップはかなり変わりやすく判断が難しかったが、まったく問題はなかったし、出走順や路面を掃除する役目を担っていたことを考えれば、スピードもまずまずだった。午後も似たような状況だったが、上位との差を詰めることができたし、全体的にはミスもなくとてもクリーンな一日だった。明日、何が起こるのか、そして夜の間に天気がどうなるるのか。雨が大量に降れば、間違いなくひと筋縄ではいかなくなる」
■勝田貴元/総合8番手
「午前中のループはかなり苦労しました。イベント前のテストで、自分たちはセットアップの方向性を見誤ってしまったのだと思います。そのため良いフィーリングも安定性も感じることができず、自信を持って良いペースで走り続けることが難しかったため、多くのタイムを失ってしまいました。しかし、エンジニアに助けてもらいながら、日中に調整できるところは調整をして、午後はフィーリングがよくなり始めました。正しい方向性を見つけたので、夜のサービスでも、明日、もっといい走りができるように調整できます。ドライになれば、自分たちの出走順はさらに不利になるかもしれませんが、天気は読めません。もし雨が降ったら、自分たちにとって有利に働くと思います」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1
■アドリアン・フルモー/総合4番手
「今日の内容には満足している。3人のドライバーしか全部のステージを走れなかったのは残念。ファンのためにも、よくないね。明日はもっと慎重に観戦して、いい一日になるように期待している。(セスクスは)このラリーに3回出たことがあるし、すごく速いので、明日どこまでできるかな」
■マルティン・セスクス/総合5番手
「正直、初日を終わった後のフィーリングとしては、いつものラリー。まだ、どういうことが起きているのか理解し切ってはいないし、いい一日だったけど、まだ初日で、この先もたくさんステージが待っているからね。明日も、トレーニングの一日だよ。このマシンでの初めてのラリーだからね!」
■グレゴワール・ミュンステール/総合6番手
「ポジティブな日だった。自己ベストのセカンドベストタイムをマークできた。順位ではもっと上につけていたかったが、もちろん、悪くない一日だ」