WRCラリーポーランド(グラベル)、土曜日終了後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。史上初めて、ハイブリッドなしのラリー1マシンで参戦しているマルティン・セスクス。昨年、ERCイベントとして開催されたこのイベントを制しているとはいえ、トップカテゴリーでの初めての参戦で総合5番手という大健闘に、笑顔で満足を見せている。
*カッコ内は順位の前日比
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッド
■カッレ・ロバンペラ/総合首位(↑)
「一日中、ベストを尽くした。午前のループは昨日よりもよかったが、それでも予想どおりトリッキーで、ちょっとしたサプライズもあった。もう少し速い走りがしたかったが、それでもいい戦いだった。午後は文句なしにより楽しくなった。その先がどうなっているのか分かるようになったし、より通常のペースで走ることができてステージを理解することができた。まだ確実なことは何もない。僅差だし、明日も一日が長くステージのタイプが異なる。今日よりもタフになるし、自分たちの準備やペースノートの完成度という意味では一番厳しい日かもしれない。今晩はたくさんの作業をこなさなくてはならないし、明日、速く走れるために努力をする。ラクにはならないと思うが、ベストを尽くし続ける」
■エルフィン・エバンス/総合3番手(=)
「今日はすごい戦いだった。特に午前はずっと僅差だった。自分たちとしては午前はクリーンにできて、マシンのフィーリングもかなり良かった。残念ながら、午後最初のステージではタイヤの関係で後退してしまった。本当に突然のことで、最初は何が起きたか分からなかったが、トレッドが完全になくなってしまった。少しタイムをロスしてしまい、僅差の戦いの中では、かなりの痛手になってしまった。精いっぱい臨んだが、タイムを取り戻すことができなかった。それでも、全体としてはあの時点まではいい週末だった。明日は新しい一日で、ポイントをたくさん獲れるチャンスもある。挑戦を続け、いいリズムをキープして、結果がどうなるかを待ちたい」
■勝田貴元/総合8番手(=)
「今日は、クルマのフィーリングは、昨日よりもずっと良かったです。唯一、フラストレーションだったのは、それでもタイムがあまりよくなかったことですが、自分たちの出走順によるコンディションによるものだと思います。特に午後のループでは、走行順が先頭で砂利掃除をたくさんしなければならず、とても難しかったです。轍の中に大量の砂があるので、ブレーキングの時でさえ、どれくらいグリップするのか分かりませんでした。轍があまりなく、広くて高速の区間では、スプリットタイムは上位と同じようなペースを出せましたが、狭くて轍が深く掘れた場所ではかなりタイムをロスしてしまいました。明日はベストを尽くし、ドライビングを改善して、この先の2戦でプッシュできるだけの自信をつけるように努めます」
[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20Nラリー1ハイブリッド
■アンドレアス・ミケルセン/総合2番手(↓)
「今日の内容には満足するべきだと思うし、すごくいい走りができた。ロバンペラは明らかに速かったので、大きなリスクを負わなくてはならなかった。ポイントを獲るためには走り切ることが必要だと分かっていたので、結果には満足している。2ループ目は少し戦略を変えて、ハードタイヤを多めにした。サービス明けの最初の1本にはいいチョイスだったが、2本目と3本目ではイマイチだった。明日は、ロバンペラにプレッシャーをかけ続けなくてはならない。明日も60kmとまずまずの距離が残っているし、トリッキーなステージもあるので、プッシュすればタイムを稼げるが、どのような戦略を採るかはチームと打ち合わせをして決めるつもりだ」
■ティエリー・ヌービル/総合6番手(↑)
「どのステージもハードにプッシュして、順位をふたつ上げることを目指した。グレゴワール(ミュンステール)にはすぐに追いついたが、マルティン(セスクス)に追いつくためには、午後はもっとプッシュしなくてはならないことは分かっていた。午後も砂利掃除がかなり残っていたことを思えば、とてもいい仕事をしたと思う。満足はしているが0.1秒届かなかったのは本当に残念。コーナーひとつ分で、コンマ数秒をロスした。この週末は少し苦戦しているが、走行順が先頭なのでそれは予想していたこと。今日を終えた時点で6番手なら厳しいと分かっていた。ステージはすごく速くて、走っている時はとても楽しいが、タイムを見ると同じ気持ちにはなれない。明日は、もっとハードにプッシュして0.1秒の差を詰めて、トップ5に食い込み、スーパーサンデーで獲れるポイントをできる限り持ち帰りたい」
■オィット・タナック/日中サービスでデイリタイア
「チームと話し合い、明日の戦いに完全集中するために、日中サービスでリタイアすることを決めた。残念ながら、昨日のことがあったので、今日は砂利掃除をしなくてはならず、間違いなくチャレンジングだった。それでも、明日はポイントを狙えるので、そこに向けていいリズムを築こうとしていた。昨日は、少ししか走れなかったので、今日の午前のタイムを知ることは、速さを理解して調整するために必要だった。明日は、スーパーサンデーのポイントを狙ってプッシュできると願いたいね」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1
■アドリアン・フルモー/総合4番手(=)
「今日の内容にはハッピー。初めてのポーランドなのでビッグチャレンジだったが、今日を終えてトップと15秒差くらいまでになったので、午後はプッシュしたけど、何も違いを作れなかった。明日も一日は長いので、どうなるか見たい。最初の1本は興味深いね。今のペースには満足しているし、マシンもこの先の2戦に向けてポジティブな状態だ」
■マルティン・セスクス/総合5番手(=)
「いまの状況は、もちろん当初の計画にはなかったよ。でも、チームはハッピーのようだし、いい仕事ができたので、自分たちにはそれが一番重要。これまでの自分のタイムとは正確には比較していないけど、とにかくこのマシンをドライブすることは本当に喜びだ。明日は、ERCで逆走で走ったことのあるステージがあるし、同じ方向で走った区間もある。高速だけど、木の間のすごくナローな区間もあるので、どうなるか興味深いね」
■グレゴワール・ミュンステール/総合7番手(↓)
「ペースは上がっている。今日は、スタート順的により厳しくなったけど、それでもタイムは良くなり続けているし、いいタイムも出せている。タカ(勝田貴元)よりも上の順位を維持することが今日の目的だったが、それができたのでハッピー。チームは3台とも、若手のドライバー、若手のコ・ドライバーで順調に走っているので、みんなハッピーだ」