シュコダ・モータースポーツは、同社の最新型ラリーカー、シュコダ・ファビアRSラリー2が納車100台目を迎えたことを発表した。100台目は、ルーマニアラリー選手権に参戦する強豪ドライバー、アンドレイ・ギルトファンが購入。チェコのムラダー・ボレスラフにあるシュコダ・モータースポーツの本社で納車式が行われた。
シュコダ・モータースポーツ・カスタマープログラムの責任者、ルカーシュ・パタークは「100台目のシュコダ・ファビアRSラリー2を販売できたことは、シュコダ・モータースポーツにとって本当に特別な瞬間であり、ここに到達できたことは、競争力の高いラリーカーを生産し、お客様に優れたサービスを提供することを目指した我々の努力の証明だ」とコメントを寄せた。
プロラリー・チーム・ブラソフから参戦するルーマニアのギルトファンは、ここまでシュコダ・ファビア・ラリー2から最新型のファビア・ラリー2マシンにスイッチすることを楽しみにしている。
「これまで初代シュコダ・ファビア・ラリー2でトップ成績を収めることができたが、これからはシュコダ・ファビアRSラリー2に乗り換えることができることをうれしく思う。自分が国内選手権タイトルを争ううえで、現状の最高のマシンだと自分は考えている」とギルトファン。
ラリー2仕様のシュコダ・ファビアの成功は、10年近く前から始まった。このカテゴリーではコンペティティブなマシンとして定着しているが、継続的にテストされ、さらなる開発が進められている。最新スペックのファビアRSラリー2も例外ではない。今シーズンも、後半にはセカンドギヤセットを供給。ラリーフィンランドのような高速グラベルラリーに、より適した性格にすることができる。最近では、ブレーキペダルのレスポンスとブレーキ冷却ダクトの耐久性をさらに向上させている。
初期型のファビア・ラリー2は、2015年4月1日に公認を取得。2016年にはエサペッカ・ラッピがWRC2タイトルを獲得したほか、続く2年はポンタス・ティデマンド、ヤン・コペッキーも続いた。2019年4月1日には、ファビア・ラリー2 Evoの公認を取得。その後WRCチャンピオンとなるカッレ・ロバンペラはこの年、このマシンでWRC2プロタイトルを獲得したほか、ピエール-ルイ・ルーベはWRC2ドライバーズカップで圧倒的な強さを披露した。
最新型のファビアRSラリー2は、第4世代のファビアがベースとなり、シャシーが一新され、エンジンも大幅にアップグレードされた。2023年にWRCデビューを飾り、アンドレアス・ミケルセンがWRC2タイトル連覇を飾った。今季も、ファビアRSラリー2勢は、WRC2勝利を多数挙げている。
ファビアのラリー2マシンは、2015年の公認取得以来、28地域、125カ国の選手権でタイトルを獲得。この9年間でのべ2万2000のラリーに登場し、通算2563勝、ポディウム6400回をマークした。2015年以来、シュコダ・モータースポーツは、600台近いラリー2マシンを42カ国に供給。今回100台目を納車したことで、このカテゴリーでのNo.1の地位を確立した。