WRCラトビア:トヨタが今季4度目の1‐2フィニッシュ – RALLYPLUS.NET ラリープラス
現地速報がすぐわかる! バックナンバーが読み放題。ラリプラLINE限定コンテンツ配信中

WRCラトビア:トヨタが今季4度目の1‐2フィニッシュ

©TOYOTA

WRC第8戦ラリーラトビア(グラベル)は、7月21日、競技最終日となるSS17〜SS20の走行が行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンが大差をつけての圧勝。セバスチャン・オジエ/バンサン・ランデも順位を守り切り、1‐2フィニッシュを達成した。ライバルの後退もあり、エルフィン・エバンス/スコット・マーティンと勝田貴元/アーロン・ジョンストンは、それぞれ順位を上げて総合5位、6位でフィニッシュした。

(以下、チームリリース)


WRC 第8戦ラリー・ラトビア デイ4
ロバンペラが優勝、オジエが総合2位を獲得し
TGR-WRTは今シーズン4回目の1-2フィニッシュを達成

7月21日(日)、2024年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦「ラリー・ラトビア」の最終日デイ4が、ラトビア西部のリエパーヤを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が優勝。セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)は総合2位で、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合5位で、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合6位でフィニッシュしました。

TOYOTA

ラリー・ラトビアの最終日は、サービスパークが置かれるリエパーヤの東側エリアが戦いの舞台に。2本のステージをミッドデイサービスやタイヤフィッテイングゾーンを挟むことなく各2回走行し、4本のステージの合計距離は64.08kmでした。デイ4は前日よりも空に雲が多く、午後は量は少ないながらも一時的に降雨もありました。それでも路面は概ねドライコンディションが保たれ、最終日に相応しい緊張感のある戦いが繰り広げられました。

前日のデイ3で6本のベストタイムを記録し、総合2位のオジエに42.5秒という大きな差を築いたロバンペラは、デイ4オープニングのSS17で2番手、SS18で3番手、SS19で2番手と速くも安定したタイムで走行。最終のパワーステージを6番手タイムで走り切ると、総合2位のオジエに39.2秒差をつけ、前戦ラリー・ポーランドに続く今シーズン3勝目、WRCキャリア14勝目を獲得しました。前日、総合3位のマールティンシュ・セスクス(Mスポーツ・フォード)に4.7秒差を築いていたオジエは、SS17でベストタイムを記録。SS18はセカンドベスト、SS19は3番手タイムと上位のタイムを並べ、最終のパワーステージを2番手タイムで走り切り、今シーズン3回目となる総合2位でラリーを走破。TGR-WRTは今シーズン4回目となる1-2フィニッシュを飾りました。また、前日総合6位のエバンスは、安定した走りで4本のステージを走り抜き、総合3位につけていたセスクスがパワーステージでトラブルにより大きく遅れたことで順位をひとつ上げ、総合5位でフィニッシュ。ドライバー選手権首位を争うティエリー・ヌービルよりも2つ上の順位で土曜日を走り切り、日曜日の合計タイムのみで争われるスーパーサンデーでもヌービルよりもひとつ上の4位を獲得。ヌービルとのポイント差を13に縮めました。しかし、今回総合3位のオィット・タナック(ヒョンデ)が選手権2位に順位を上げた結果、エバンスは3位に後退しました。

TOYOTA

なお、スーパーサンデーではオジエがトップと僅か0.2秒差の2位、ロバンペラが3位となり、それぞれ追加ポイントを獲得。TGR-WRTはマニュファクチャラー選手権で、首位のチームとのポイント差を、10から1に縮めました。

前日、総合4位につけながらもオーバーシュートとパワーステアリングの破損で大きく遅れをとった勝田は、SS19まで総合7位につけていましたが、パワーステージでのセスクスの後退により総合6位でフィニッシュしました。

サポート選手権のWRC2では、GR Yaris Rally2で出場のフィンランド人ドライバー、ミッコ・ヘイッキラ(ステップ・ファイブ・モータースポーツ)が2位、同じくフィンランド人のサミ・パヤリ(プリントスポーツ)が3位でフィニッシュ。パヤリは、次戦ラリー・フィンランドではTGR-WRTの一員としてGR YARIS Rally1 HYBRIDをドライブします。

ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
私たちにとって素晴らしいイベントでした。ラリー・ポーランドに続いて1-2フィニッシュを達成し、選手権において非常に重要かつ不可欠なポイントを獲得し、マニュファクチャラー選手権でのポイント差を縮めることができました。カッレは最初のステージから素晴らしい走りを見せ、期待以上の強さを発揮してくれました。セブは、しばらくこのような高速ラリーを走っていなかったにも関わらず、総合2位を獲得するために素晴らしいドライビングを披露しました。エルフィンは、より多くのポイント獲得を望んでいたことは知っていましたが、彼の出走順を考えると、金曜日は本当に良いスタートを切ったと思います。今週末クルマのパフォーマンスは素晴らしく、ドライバーも速く、ホームイベントである次戦ラリー・フィンランドに、大きな自信を持って臨むことができます。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
自分たちにとってもチームにとっても、本当に素晴らしい週末でした。ラトビアは自分にとって特別な場所で、ある意味ホームラリーのようなものなので、ここで初めて開催されたWRCイベントで優勝できたのは本当に素晴らしいことです。チームにはとても感謝しています。自分たちは今回、予想を上まわる強さを発揮できたと思います。セブも総合2位に入り、チームにとって非常に重要なポイントを獲得することができました。自分たちは週末を通して良い仕事ができたと思うので、ヨンネにも感謝しています。今はこの結果を楽しみたいと思いますし、次なるチャレンジであるラリー・フィンランドも楽しみです。

TOYOTA

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
今日は、追加ポイントをできるだけ多く獲得することに専念しました。全体的には、概ねそれほど悪くない一日だったのですが、パワーステージでコンマ数秒届かず、悔しい結果となりました。それでも、少なくともポイントを積み重ねることはできたので、無得点に終わるよりは良かったと思います。自分としては常により良い結果を目指しているのですが、路面のクリーニングによって難しい週末になり、常に後手に回っていました。次は、毎回楽しむことができているラリー・フィンランドなので、今回も楽しみです。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
1-2フィニッシュは、今週末チームとして達成したかった目標だったので、とても満足しています。マニュファクチャラー選手権において、非常にポジティブなステップを踏むことができたと思います。残念ながら、今日はサルディニアの時と同じように、コンマ2秒差で自分たちが求めていた結果には届きませんでした。それでも、自分としては全力を尽くしましたし、後悔もありません。カッレはこの週末、誰もかなわないような強さを示し、本当に素晴らしかったと思います。今回は運転を本当に楽しむことができましたし、自分のパフォーマンスにも満足しています。というのも、このような超ハイスピードラリーに出場するのは約3年ぶりだったのですが、まだスピードは衰えていないようだったので、安心しました。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)
今回は最後まで大変なラリーでした。ステージはとても走りやすく、クルマのフィーリングも良く、楽しんで走ることができていました。しかし、未知なることが多く、今までとは違うことをこなさなければならず、残念ながら昨日はシケインでミスをして、多くのタイムを失ってしまいました。まだそのことが悔しいですが、それを忘れて次のラリーに臨まなくてはなりません。少なくとも速さはありましたし、自信を持つこともできていたので、ラリー・フィンランドに向けては良い準備ができたと思いますし、次戦がとても楽しみです。

TOYOTA

ラリー・ラトビアの結果
1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h31m47.6s
2 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +39.2s
3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +1m04.5s
4 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (フォード Puma Rally1 HYBRID) +1m31.5s
5 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m42.7s
6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m07.0s
7 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1 HYBRID) +2m45.4s
8 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2m46.4s
9 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1 HYBRID) +5m23.1s
10 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +8m37.9s
(現地時間7月21日18時45分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

第8戦 終了時点でのドライバー選手権順位
1 ティエリー・ヌービル 145ポイント
2 オィット・タナック 137ポイント
3 エルフィン・エバンス 132ポイント
4 セバスチャン・オジエ 117ポイント
5 アドリアン・フォルモー 101ポイント
6 カッレ・ロバンペラ 86ポイント
7 勝田 貴元 65ポイント
8 アンドレアス・ミケルセン 29ポイント
9 ダニ・ソルド 27ポイント
10 エサペッカ・ラッピ 23ポイント

第8戦 終了時点でのマニュファクチャラー選手権順位
1 Hyundai Shell Mobis World Rally Team 351ポイント
2 TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team 350ポイント
3 M-Sport Ford World Rally Team 177ポイント

次回のイベント情報
WRC次戦は、8月1日(木)から4日(日)にかけて、フィンランドのユバスキュラを中心に開催される第9戦「ラリー・フィンランド」です。ラリー・フィンランドは、第7戦ラリー・ポーランドから始まった夏のハイスピード・グラベル3連戦の最後を締めくくるイベントであり、昨年はエバンスが優勝を飾りました。サービスパークはTGR-WRTのヘッドクォーターのすぐ近くに置かれるため、チームにとってはホームイベントといえるラリーです。



ラリプラメンバーズ2024募集中!!