WRCフィンランド:トヨタは首位のカッレ・ロバンペラを筆頭にトップ3を独占 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCフィンランド:トヨタは首位のカッレ・ロバンペラを筆頭にトップ3を独占

©TOYOTA

WRC第8戦ラリーフィンランド(グラベル)は、8月2日にSS2〜SS10の走行が行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンが首位につけた。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン、セバスチャン・オジエ/バンサン・ランデも2番手、3番手で続き、チームがトップ3を独占している。ラリー1での初めての林道ステージに挑んだサミ・パヤリ/エンニ・マルコネンは、ベストタイムもマークする健闘で6番手につけている。一方、勝田貴元/アーロン・ジョンストンは4番手走行中のSS5で右リヤをヒット。ステージ後のリエゾンでデイリタイアとなっている。

WRC2部門にトヨタGRヤリス・ラリー2で参戦しているチーム代表のヤリ‐マティ・ラトバラとユホ・ハンニネンは、部門2番手につけている。

(以下、チームリリース)


WRC 第9戦ラリー・フィンランド デイ2
ロバンペラが首位に立ち、エバンスが総合2位、
オジエが総合3位とTGR-WRTが1-2-3体制を築く

8月2日(金)、2024年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦ラリー・フィンランドの競技2日目デイ2がユバスキュラのサービスパークを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が首位に立ち、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合2位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合3位に、サミ・パヤリ/エンニ・マルコネン組(5号車)が総合6位につけました。なお、前日総合2位の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、クルマにダメージを負いデイリタイアとなりました。

TOYOTA

前日、ユバスキュラ市街地でのスーパーSSで戦いの火蓋が切って落とされたラリー・フィンランドは、2日(金)の朝から森林地帯で本格的な戦いがスタート。サービスパークの北東エリアを中心に、9本合計116.33kmのステージが行なわれました。ユバスキュラの周辺は朝から断続的に雨が降り、一日を通して路面は全体的に湿り気を帯び、大きな水溜まりができた区間もありました。また、午後の再走ステージでは、路面が荒れていたり、深い轍が掘れた区間もありました。

デイ1のスーパーSSで4番手タイムを記録したオジエは、デイ2オープニングのSS2「ラウカー1」で2番手タイムを記録し、首位に立ちました。しかし、続くSS3「サーリカス1」ではロバンペラがベストタイムで首位に、2番手タイムのエバンスが総合2位に順位を上げ、オジエは総合3位に後退しました。SS4「ミヒンパー1」では2本目のベストタイムを記録したエバンスが、ロバンペラを抜いてトップに立ちましたが、午前中最後のSS5「ルイヒマキ1」ではロバンペラが2本目のベストタイムで再び首位に立ち、エバンスは0.2秒差の総合2位、オジエは3.0秒差の総合3位と、TGR-WRTのチームメイト同士による激しいトップ争いが繰り広げられました。

TOYOTA

ユバスキュラでのミッドデイサービスを挟んで始まった午後の再走ステージでは、ロバンペラがSS6「ラウカー2」、SS7「サーリカス2」と連続でベストタイムを記録し、総合2位エバンスとの差を7.8秒に拡大。その後もロバンペラは、エバンスに対するリードを一日の最後まで守り、8秒差をつけてデイ2を走り切りました。また、オジエはエバンスを僅差で追い続け、一日の最後に行なわれた市街地でのスーパーSS「ハルユ2」でベストタイムを記録。エバンスと僅か0.6秒差の総合3位でデイ2を終えました。

今回がRally1デビューとなった地元の新鋭パヤリは、午前中最初のステージでハイスピードスピンを喫した際、リヤセクションを破損したこともあり、思うようにタイムが伸びませんでした。しかし、午後の再走ステージでは一気にペースアップ。SS6「ラウカー2」で2番手タイムを刻み、SS9「ルイヒマキ2」ではトップカテゴリー初となるベストタイムを記録。総合6位で金曜日を走破しました。なお、前夜のスーパーSSで2番手タイムを刻んだ勝田は、SS4終了時点で総合4位につけていましたが、SS5でコーナリングラインがワイドに膨らみ、右リヤを木にヒット。ステージは最後まで走り切りましたが、ミッドデイサービスへと向かうロードセクションで走行不能となり、デイリタイアとなりました。チームはその後勝田のクルマを回収し、サービスで修理。勝田は明日のデイ3に再出走します。

TOYOTA

今回ドライバーとしてGR Yaris Rally2のステアリングを握る、TGR-WRTチーム代表のヤリ-マティ・ラトバラは、総合9位、WRC2カテゴリーでは2番手につけています。

カイ・リンドストローム (スポーティング・ディレクター)
ラリー・フィンランドのフルデイ初日を終えて、我々が素晴らしい順位につけていることは確かですが、まだまだ長い道のりが残っています。今日は雨が時々激しく降るなどドライバーたちにとって楽なコンディションではなく、非常に難しい一日でした。しかしカッレ、エルフィン、セブは素晴らしい仕事をしてくれましたし、今夜の彼らの順位にはとても満足しています。サミも、難しいスタートにはなりましたが、その後は非常に成熟した、いい走りを見せてくれました。我々が指示したように、クルマをサービスに戻す際には冷静さを保ち、午後再びステージに臨むと素晴らしい走りを見せ、ルイヒマキでの初めてのステージ優勝は印象的なパフォーマンスを象徴するものになしました。今日、唯一残念だったのは貴元が午前中の最後に止まらざるを得なかったことですが、彼がミスをした場所は難所でした。我々のメカニックたちは彼のクルマを修理し、明日、貴元は再出走することができると思います。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)

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本当にいい一日でした。誰にとっても難しいコンディションでしたし、午前中は苦戦を強いられたので、とにかく安定した走りを心がけました。ステージごとにクルマのセットアップを少しずつ変更し、ループの最後ではよりベターなフィーリングを得ることができました。午後はコンディションが良くなり、ペースを上げることができました。明日は長くて難しいステージが続きますし、タイム差も小さいのでまだ何も確実なことはありません。トヨタがトップに3台並ぶ状況で、チームメイトと競えるのはいつだって素晴らしいことです。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
天候が変わりやすい一日でした。路面のコンディションを予測できない中、一日を走り切ることができて嬉しいです。 グリップは場所によってそれほど悪くなかったのですが、別の場所では非常に滑りやすくトリッキーで、路肩部分は泥だらけだったので、早い出走順で走ることは一度として不利に感じませんでした。私としてはミスなく走ろうと試みましたが、このような難しいコンディションの中、3人のドライバーによる大接戦が繰り広げられました。明日は素晴らしいステージが何本かありますが、非常に厳しいステージでもあります。ステージを楽しみ、最大の力を発揮しなければなりません。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
今夜、表彰台圏内につけていることを嬉しく思います。 過去2年間このラリーに出場していなかったことを考えると、自分のパフォーマンスレベルは決して悪くなかったと思います。今朝は、場所によってはグリップのレベルを判断することが難しく感じました。コンディションはほぼ一定だったのですが、予想が難しいコーナーもいくつかありました。午後はカッレに少し遅れをとりましたが、それは予想通りのことですし、チームにとっては全体的にポジティブな一日だったと思います。 明日はこのラリーのベストと言えるオウニンポウヤを含むステージを走行するので、皆が楽しみにしています。最初のステージであるヴァスティラは初めて走るので、昨年走った他のドライバーたちと競うことになるでしょう。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)
今朝は路面コンディションが非常にトリッキーで、安定していませんでした。滑りやすいコーナーもあれば、グリップの良いコーナーもあり、判断が非常に難しかったです。しかし、最後のステージの序盤でミスをするまで、自分たちのループは好調でした。ミスをしたのはとても滑りやすいコーナーで、少しラインがワイドになってしまい、リヤが流れて外側の木に当たってしまいました。何とかクルマをサービスに戻そうと試みたのですが、残念ながらホイールを固定することができず止まるしかありませんでした。 スタートからプッシュして良い結果を出したかっただけに、とても残念です。チームがクルマを修理してくれたおかげで明日も走れそうなので、本当に感謝しています。いいフィーリングを取り戻し、ベストを尽くしたいと思います。

サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 HYBRID 5号車)
今日はまるでジェットコースターのように大きな感情の起伏がありました。朝の最初のステージではペースは良かったのですが、愚かなミスでクルマのリヤにダメージを負ってしまいました。しかし、午後のループは本当にいい走りができたと思います。ループの最初のステージでは、カッレに次ぐ2番手タイムで走ることができました。路面のコンディションは自分が慣れていて経験のあるものだったので、全てが自然に上手くいきました。ルイヒマキではステージ優勝を狙っていたわけではなかったのですが、クリーンな走りができましたし、とても楽しめました。 一日の始まりはあまり良くありませんでしたが、あきらめず集中して走り続けました。 Rally1で一日をフルに走ったのは今日が初めてでしたが、既に長いストーリーを紡いできたように感じます。応援してくださる皆さん、そしてトヨタに感謝します。

TOYOTA

ラリー・フィンランド デイ2の結果
1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 58m24.7s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +8.0s
3 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +8.6s
4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +25.5s
5 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (フォード Puma Rally1 HYBRID) +48.5s
6 サミ・パヤリ/エンニ・マルコネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m31.0s
7 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1 HYBRID) +1m52.7s
8 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +3m22.0s
9 ヤリ-マティ・ラトバラ/ユホ・ハンニネン (トヨタ GR Yaris Rally2) +3m46.1s
10 ロベルト・ヴィルヴェス/アレクス・レスク (シュコダ Fabia RS Rally2) +3m53.3s
TBC 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +51m35.3s
(現地時間8月2日21時15分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

明日のステージ情報
競技3日目となる8月3日(土)のデイ2は、サービスパークの南西エリアが戦いの舞台に。2017年大会以来、久々に復活した伝説的な「オウニンポウヤ」、「パイヤラ」、「ヴァスティラ」という3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行します。なお、オウニンポウヤは全長32.98kmと、今大会最長のステージです。6本のステージの合計距離は144.22kmと4日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は580.14kmとなります。

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