スズキの撤退でシートを失ったトニ・ガルデマイスターは、同郷のミッコ・ヒルボネンには今シーズンのタイトルを獲る力があると語った。
ガルデマイスターは鬱憤をため込んだひとりのギャラリーとしてラリーフィンランドを観戦していたが、セバスチャン・ローブに25.1秒差をつけて競り勝ったヒルボネンのポテンシャルを観て感動したという。ローブ6度目の戴冠を阻止できるのはヒルボネンしかおらず、次戦オーストラリアがその正念場となるということだ。。
「ミッコは今シーズン、よく戦っている。特にフィンランドでは素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。僕は観客として行っていたんだけど、限界までプッシュした非常にアグレッシブなドライビングだった。とてもノれているように見えたよ。
彼はタイトルを獲ることができるよ。ただ、次のオーストラリアは非常に重要なイベントだ。ここで勝った方がタイトルを獲るといっても過言じゃあない。まさに天王山ってヤツだ」
ヒルボネンのチームメイト、ラトバラについて尋ねられると、ガルデマイスターはタフなシーズンを過ごしながらも、光る走りを見せて健闘していると指摘した。
「ヤリ‐マティはここまで難しいシーズンを送っている。多くのミスを犯し、彼とチームはいくつものポイントを取りこぼしているだろう? その面では少しもったいないよね。とは言っても、時折ぶっちぎりのSSベストをたたき出すし、先日のイタリアでも勝ってみせた。彼にも紛れもなくフライングフィンの遺伝子が刻まれているのさ。周囲から信用を取り戻すのも時間の問題じゃないかな」
ガルデマイスターはスズキのシートを失って以来、WRCからは遠ざかっているものの、今年のIRC開幕戦モンテカルロにはアストラレーシングのグランデプントS2000で出場(結果はリタイア)。そして5月には若手ドライバーのナビとしてフィンランド国内戦に出場した。
さらに6月にはイタリアのサンマリノラリーにインプレッサで参戦、惜しくもパンクでポディウムを逃がしたり、今年は国内イベントとして開催された7月のラリーメキシコにランサーエボIXで出場するなど、自らのラリーライフを楽しんでいるようだ。