2024年シーズンWRC第9戦ラリーフィンランド(グラベル)は、8月3日(土曜日)に6SSを走行し、トヨタのカッレ・ロバンペラが、セバスチャン・オジエに44.2秒差の首位。1分23秒8差の3番手にはヒョンデのティエリー・ヌービルがつけている。
ラリー3日目は「Vastila(18.94km)」、「Paijala(20.19km)」、「Ouninpohja(32.98km)」という3本のステージを中間サービスを挟んでリピートする6SS、144.22km。名物ステージのオウニンポウヤは今回最長の32.98kmと、久々にフルルートを使用。ラリー最長の1日において大きな山場になりそうだ。
前日、デイリタイアを喫したトヨタの勝田貴元とヒョンデのエサペッカ・ラッピはマシンを修理して再出走。オィット・タナック(ヒョンデ)は、コ・ドライバーのマルティン・ヤルベオヤがラリーに復帰できず、リスタートを断念している。
この日も場所によっては小雨が降り、路面の一部には水溜りも残る。首位のカッレ・ロバンペラは、チームメイトのエルフィン・エバンスに8.0秒のアドバンテージを持って土曜日をスタート。滑りやすいコンディションとなったSS11において、ロバンペラはエバンスに2.2秒、オジエに5.1秒差をつける余裕のベストタイムを刻む。後方では総合7番手を走行していたグレゴワール・ミュンステール(Mスポーツ・フォード)が、スタートから4.6km地点でコースオフ。マシンに大きなダメージを負ってリタイアとなった。
SS12、スタートから9km地点でスピンを喫したエバンスが、ドライブシャフトを破損。ステージを走り切ったものの、1分30秒近くをロスし、総合2番手から総合5番手にドロップした。ロバンペラはここでもベストを刻み、総合2番手にポジションを上げたオジエに21.8秒という大きなアドバンテージを確保している。
SS13はフィンランド屈指の名ステージ「オウニンポウヤ」。太陽が顔を見せ、路面は乾きつつある。このステージはスピードを抑えるためにバーチャルシケインが導入された。ロバンペラはオジエを0.1秒凌ぎ、3連続ベスト。ロバンペラが首位の座をがっちりキープし、21.9秒差の総合2番手にオジエ、58.3秒差の3番手にヌービル、1分26秒4差の4番手にアドリアン・フルモー(Mスポーツ・フォード)がつける。
前のステージでのアクシデントにより足まわりにダメージを抱えたまま走ったエバンスは、ここでも4分以上を失い、総合8番手までポジションダウン。これでサミ・パヤリ(トヨタ)が総合5番手と、ひとつ順位を上げた。
ユバスキラでの中間サービスを挟んだ午後のセクション。サービスでマシンを修理したエバンスがTCに16分の遅着。これにより2分40秒のペナルティが課され、総合16番手までポジションを下げた。
午後に入りユバスキラ周辺は青空が広がり、路面コンディションは急速に乾きつつある。SS14はロバンペラがオジエに6.7秒差のベストタイム。続くSS15は再出走にまわったラッピが、ロバンペラを0.5秒凌ぎ、ベストタイムをマークした。
長い1日を締めくくるSS16も、ロバンペラがオジエに4.8秒差のベスト。終わってみれば、この日行われた6SS中5本でベストタイムをマークするという圧倒的なスピードを披露した。総合2番手のオジエとの差は44.2秒に拡大し、ラリーフィンランド初優勝を賭けて、最終日に挑む。
1分23秒8差の総合3番手はヌービル、1分49秒7差の総合4番手にフルモー、2分19秒2差の総合5番手にパヤリと、午前中と同じオーダーでポイントが形状される3日目を走り切った。
競技4日目はSS17〜SS20の4SS、SS走行距離は41.66km。オープニングのSS17は、日本時間8月4日の15時55分にスタートする。
WRCフィンランド SS16後暫定結果
1. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2:03:53.8
2. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +44.2
3. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +1:23.8
4. A.フルモー(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +1:49.7
5. S.パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2:19.2
6. O.ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +7:32.4
7. J-M.ラトバラ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +8:20.0
8. L.ヨーナ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +8:52.4
9. N.グリアジン(シトロエンC3ラリー2) +8:57.7
10. M.ヘイッキラ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +9:04.8
WRCフィンランド 土曜日終了時点暫定ポイント
1. K.ロバンペラ 18
2. S.オジエ 15
3. T.ヌービル 13
4. A.フルモー 10
5. S.パヤリ 8
6. O.ソルベルグ 6
7. J-M.ラトバラ 4
8. L.ヨーナ 3
9. N.グリアジン 2
10. M.ヘイッキラ 1