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フィエスタS2000、量産へ向け準備着々

 

 現在のフォード・フォーカスRS WRCに代わり、フォード/Mスポーツの主力戦闘機となるフィエスタS2000。この4月から開発がスタートし、スケジュールどおり順調に進んでいるという。8月末にはエンジンが搭載され、1号車が完成する見込みだ。

「フィエスタS2000は今まさに姿形をを見せてきたところなんだ」と語るのはMスポーツののマネージングディレクター、マルコム・ウィルソン。
「先日のWRCへの継続参戦発表を急いでいたが、現在はフィエスタS2000を2011年シリーズへの導入を目指して急ピッチで進めているところだ」

 マシンのデザインは、テクニカルディレクターの“鬼才”クリスチャン・ロリオーによって行なわれている。かつて誰をも驚かせたフォーカスRSWRC03などのマシンを生み出した頭脳は「デザインコンセプトに変更はない」と言う。

「フォーカスで得られたノウハウや問題点を総動員してフィエスタS2000の開発にあたっている。もっとも、FIAがはっきりとした技術規定を示すまでかもしれないがね」

 ロリオーが切望している規定のひとつがロールケージの形状だ。重量を上げずに現行フォーカスWRCよりも5%剛性をアップさせることに成功したという。

「Mスポーツは、ロールケージデザインの分野において紛うことなきリーダーだ。我々はフィエスタS2000のケージデザインのために全身全霊をかけて取り組み、それを成し得た。そして、我々の本拠地ドベンバイホールにある設計・開発施設は、我々にあらゆるテストの機会を与えてくれる。
 そのおかげで開発は遅滞なく、すべてスケジュールどおりに進んでいるんだ。現時点ではこのマシンの素晴らしい進歩に、大きな手応えを感じているよ」

 フィエスタS2000の気になるデビューは、2010年のWRC──S2000マシンのための“WRCカップ”になるのではないかとみられている。

 ウィルソンは2011年のワークス参戦を前に、フィエスタS2000がどこまでやれるのか楽しみにしている。

「WRCカップの導入によって、2010年からS2000マシンが本格的にWRCで走りはじめるようになる。そして我々の技術と経験の結晶とも言えるマシンは、それを使うプライベーターたちに勝利のチャンスをもたらすことを約束するよ」



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