AXCR2024:首位を走行していたチーム三菱ラリーアートのチャヤポン・ヨーターにトラブル – RALLYPLUS.NET ラリープラス
現地速報がすぐわかる! バックナンバーが読み放題。ラリプラLINE限定コンテンツ配信中

AXCR2024:首位を走行していたチーム三菱ラリーアートのチャヤポン・ヨーターにトラブル

©MITSUBISHI

2024年のアジアクロスカントリーラリー(AXCR)は、8月16日(金)、レグ5に設定されたセレクティブセクション(SS)5の走行が行われ、三菱から技術支援を受けるチーム三菱ラリーアートから三菱トライトンで参戦している2022年覇者のチャヤポン・ヨーターはこの日、総合首位を走行中、フィニッシュを目前にしてマシントラブルに見舞われ、残念ながら大きく順位を下げた。チームメイトの田口勝彦は、この日もミスコースに苦しみながら総合5番手の座を守って最終日を迎える。
(以下、発表リリース)


ラリー後半戦、山場の1日に波乱の展開
チャヤポン・ヨーターがトラブルで首位の座を失う

2024年のアジアクロスカントリーラリーは、8月16日(金)にLEG5/SS5が行われた。チーム三菱ラリーアートは、首位を走行していた『トライトン』103号車のチャヤポン・ヨーター(タイ)/ピーラポン・ソムバットウォン(タイ)にトラブルが発生、大きく遅れを喫し、首位の座を渡すこととなった。総合5番手につけていた田口勝彦(日本)/保井隆宏(日本)はこの日もミスコースに苦しみながらも総合5番手のポジションをキープした。

MITSUBISHI

SS5は、今大会のなかで最も距離の長い228.87km。前日も走行した隣国ミャンマーとの国境付近を北上し、幹線道路や集落を縫うように北上・南下を繰り返して東進し、カンチャナブリ市街地の北でフィニッシュする構成。ジャングルはもとより、これまでのラリーで走ってきたような農場のなかのフラットダートや荒れ地、サンディな路面など、東南アジアらしいコース設定であった。

この日、総合首位のヨーターは2番手スタート。これまでに築いたマージンを考えれば無理なペースでの走行は必要なく、リスクを避けながら確実にフィニッシュさせることが命題となる。ライバルが猛追するなか、ヨーターは落ち着いたペースで終盤まで順調に走行していたが、ゴールまであと2kmというところで突然エンジンがストップし、停車を余儀なくされた。ヨーターはそれ以上の走行を続けることができず、後ろから来た小出一登(日本)/千葉栄二(日本)の助けを借りて、牽引されながらSSをフィニッシュ。3時間のペナルティを課されてしまい、総合20番手で優勝戦線からは脱落することとなってしまった。

田口はAXCRらしい厳しさに直面しながらも力走を見せたが、泰緬連接鉄道を越える踏切ではちょうど列車に足止めされるなど不運な展開も重なり、SS18番手でフィニッシュ。総合順位を5番手として最終日に臨む。サクチャイ・ハーントラクーン(タイ)/ジュンポン・ドゥアンティップ(タイ)は後半のセクションで足まわりを破損、車体を傾けながらサービスへと戻ってきた。小出はヨーターを救援してフィニッシュ。SSフィニッシュ地点から拠点となるカンチャナブリのホテルまでヨーターを牽引し、クイックサポートとしての役割を果たしながらラリー5日目を終えた。

MITSUBISHI

17日(土)の競技6日目は最終日。LEG6/SS6はカンチャナブリ市街地の北部エリアで行われる86.73kmのステージが舞台となる。農場の中を走るフラットダートやアップダウンのあるコースで、終盤セクションはLEG5/SS5と共通の道を使用する。ラリーは午前7時30分に二輪部門の先頭走者からスタートする予定。

チーム三菱ラリーアート総監督 増岡浩のコメント
「首位のチャヤポン(ヨーター)選手は今日も快調に走っていたのですが、200kmちょっとのSSを走って、ゴールのわずか手前2kmで突然エンジンがストップしてしまいました。そのまま再始動することはできず、最後は小出(一登)選手に牽引されてサービスに帰ってきています。まだはっきりと原因は分からないのですが、トップを失ってしまったのは非常に残念ですね。でもまだ田口(勝彦)選手、サクチャイ(ハーントラクーン)選手、小出選手が走っているので、3台がそのポジションで確実にゴールすることが、このラリーでは重要だと考えています。明日が最終日ですが、最後までベストを尽くしていきますので、応援よろしくお願いします」



RALLY PLUS