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AXCR2024:田口勝彦がチーム三菱ラリーアート最上位の総合5位でフィニッシュ

©MITSUBISHI

2024年のアジアクロスカントリーラリー(AXCR)は、競技最終日となる8月17日(土)、レグ6に設定されたセレクティブセクション(SS)6の走行が行われ、三菱から技術支援を受けるチーム三菱ラリーアートから参戦した三菱トライトン勢は、田口勝彦が最上位の5位でフィニッシュを果たした。今年初参戦の小出一登は総合24位、サクチャイ・ハーントラクーンは総合27位でそれぞれフィニッシュ。一時総合首位に立ったチャヤポン・ヨーターは、前日のエンジントラブルによりリタイアとなった。
(以下、発表リリース)


2024年AXCRはすべての競技日程を終え
三菱『トライトン』の田口勝彦が総合5位を獲得

2024年のアジアクロスカントリーラリー(以下、AXCR)の競技6日目、最終日となるLEG6/SS6が8月17日(土)に行われ、『トライトン』107号車の田口勝彦(日本)/保井隆宏(日本)が総合5位でフィニッシュ。今年新たにチームに加わった小出一登(日本)/千葉栄二(日本)は総合24位、サクチャイ・ハーントラクーン(タイ)/ジュンポン・ドゥアンティップ(タイ)は総合27位で完走を果たした。なおチャヤポン・ヨーター(タイ)/ピーラポン・ソムバットウォン(タイ)は前日のエンジントラブルの影響により、リタイアとなった。

セレクティブセクション(SS)6は86.73km。カンチャナブリ市街地の北部エリアを舞台にコースが設定される。SS走行距離こそ短いが、その難しさは他のSSと変わらず、何が起きても不思議ではない。チーム三菱ラリーアートの選手たちは、今大会最後の舞台に向けてサービスを出発した。

『トライトン』勢のトップスタートとなった田口は、序盤で正しいルートの見極めに手こずり、試行錯誤を続けながらの走行に。これにより序盤で大きくタイムを失うこととなったが、SS12番手タイムをマークし、総合5位の座を守ってゴールにたどり着いた。小出はSS14番手タイムを刻み、総合24位で完走を果たした。ラリー後半ではチームメイトの救援を行う場面もあったが、中団グループを走れるスピードがあることは証明されたと言っていい。ハーントラクーンは、この日のSSでなかなか正規ルートに乗れず、完全に道をロストしてしまったことから離脱を選択。ペナルティを受けて総合27位で完走を果たした。クルマにはまったく問題がなかっただけに、ナビゲーションの重要性があらためて浮き彫りとなる結果となった。

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セレモニアルフィニッシュは、カンチャナブリの新たな観光名所として誕生したガラス張りの橋“スカイウォーク・カンチャナブリ”にほど近いスカイウォーク・アベニューで行われた。完走を果たした選手たちが1台ずつゲートをくぐり、6日間にわたる健闘をお互いに讃え合った。チーム三菱ラリーアートにとっては、あらためてモータースポーツの厳しさ、難しさを実感させられる結果となったが、今大会で得た様々なデータを分析し、今後のクルマづくりに活かしていく。

103号車 チャヤポン・ヨーターのコメント
「初日から自分たちのペースで常に戦い続け、木曜日のSS4で首位に上がることができました。しかしその後、SS5でトラブルに見舞われてしまい、首位を失うことになってしまいました。非常に残念ですし、悔しかったです。でもチーム全員が見事な働きをしてくれたので、その点についてはとてもハッピーです。また来年に気持ちを切り替えて頑張りたいと思います」

107号車 田口勝彦のコメント
「今日は後続との差を考えて、負けないように走っていましたが、途中でコースから外れてしまい、ヒヤヒヤものでした。やはりこのラリーは、ひと筋縄ではいかないですね。今年のコースは去年と比較して、全体的にジャングルというか低速コーナー、砂地、コーナー数がとても多かったイメージです。『トライトン』が良くなったことで、昨年の8位から順位を上げることができた点は良かったのですが、本来ならもっともっと上位にいけるので、悔しさが残りますね」

130号車 サクチャイ・ハーントラクーンのコメント
「最終日は完全に迷ってしまい、出口を見つけられずに困りました。今回のラリーでは序盤のペースも良く、ルートを見失うことがなければとても良い大会になったと思います。『トライトン』はまったく問題なかったのですが、やはりナビゲーションが難しかったのだと思います。どれほどクルマの性能が良かったとしても、正確なナビがなければ勝利を得ることはできません。SS4ではスタックしていたところ、小出(一登)選手が助けにきてくれました。あの時は本当に助かりました」

137号車 小出一登のコメント
「たくさんの経験ができたラリーでした。ただ、周囲の情報をコ・ドライバーの千葉(栄二)選手に伝え切れず、千葉選手のパフォーマンスをフルに発揮できる状態にできなかった点は非常に残念だったと思います。クイックサポートではチームに貢献できたかなと思っていますが、(クイックサポートは)本来、活躍しない方が良いものなので、個人的には複雑な思いですね。任務は果たせましたが、チームが結果を出せなかったので、そこは非常に悔しい思いでいっぱいです」

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チーム三菱ラリーアート総監督 増岡浩のコメント
「今年は全体的に難しいコース設定でナビゲーションがすごく大変でした。悪路で走破性を求められる部分も含め、変化に富んだコースだったと思います。昨年のリベンジを果たすべく、全方位的に『トライトン』を進化させてきましたが、その効果を確かめることができました。一方で、チャヤポン(ヨーター)選手が3番手からひとつずつ順位を上げて首位に立ちましたが、トラブルという悔しい結果になってしまいました。ただ、準備をしてきた方向性は間違っていませんし、クルマのパフォーマンスも大きく向上しました。来年に向けて、さらに走行性能と信頼性を高めるよう、準備を進めたいと思います。今年は、4号車に乗った社員ドライバーの小出(一登)選手も、後半にかけて走りが良くなってきたと思います。この経験をぜひ社内で活かし、若手を育ててもらえると期待しています。応援ありがとうございました」



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