ラリー北海道でのXCR三菱勢の活躍を振り返る – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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ラリー北海道でのXCR三菱勢の活躍を振り返る

©Naoki Kobayashi

全日本ラリー選手権第7戦ラリー北海道(グラベル)のオープンクラスに組み込まれて開催されたXCRスプリントカップ北海道第4戦。前戦ラリーカムイからトライトンを投入した竹岡圭/山田政樹が三菱勢最上位となるXC-2クラス4位、浅井明幸/笠井開生のエクリプスクロスPHEVは5位、長谷川智秀/厚地保幸のアウトランダーPHEVは7位でそれぞれ完走を果たした。今回初めてトライトンをドライブした川畑真人/中谷篤は序盤で転倒、車両を修復して2日目に再出走を果たし、2日目のみのタイムではクラス3番手と、好走を見せた。

Hiroaki Ibuki


ラリーは初日に8SS、2日目に4SSという構成。総SS距離103.54kmのうち90.30kmが初日に割り当てられており、重要な位置づけの1日となる。スタート前、「レッキがシェイクダウンでしたが、エンジンがパワフルでクルマが軽々と動きます」と語っていた川畑は、SS1でXC-2クラスの3番手タイムをマークする幸先の良い出足を切る。ところが続くSS2の後半で転倒、SSは走り切ったものの車両に大きなダメージを受けていたためレグ離脱を選択し、再出走を目指すことに。続くSS3では、竹岡がSS4番手タイムをマーク。竹岡はこのSS(23.49km)で前走者に追いつきタイムロスを喫しながらも、今年のアジアクロスカントリーラリーで優勝したマナ・ポーンシリチャード(トヨタ・ハイラックス)に対して、9.4秒差という好走を見せている。

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初日の8SSを終え、クラス4番手の竹岡は「今日は1回ブレーキが抜けちゃって。午後は様子見で、午前中よりも若干ペースを落として走りました」と語るも、ペースには手応えを感じているとコメント。「厳しいコースで、序盤はちょっと守りに入りすぎてしまいました」と語るのは、三菱自動車社員有志チームの浅井。今シーズンからラリーデビューし、2戦目のグラベルながらクラス5番手と健闘している。クラス7番手の長谷川は「昨年から足まわりを変更してきて、動きは良くなりました。逆にそれ以外は昨年と同じなので、長いSSではやはり熱が厳しいですね」と初日を振り返った。

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ラリー2日目は旧野球場のグラウンドを利用したステージと、短い林道を2度ずつ走行する構成の13.24kmで争われる。最終SSがノーショナルタイムとなったこともあり、順位に変動はなし。三菱勢3台は前日同様に竹岡が4位、浅井が5位、長谷川が7位でフィニッシュ、完走を果たした。また、車両を修復して戦線に復帰した川畑は、オープニングステージとなるSS9でクラストップタイムをマーク。わずか500mのSSとはいえ、クラス2番手の寺川和紘(マツダCX-5)に7.4秒差をつける快走を披露した。続くSS10では3番手、SS11で2番手タイムを刻み、自身とトライトンの速さを見せた。

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4位の竹岡は「前戦よりも速く走れるようになっているという実感があります。前の選手に追いつくこともあったので、そのロスがなければ、もう少しタイムは良かったかもしれません。でも、ワクワクする気持ちと、もっと速くなりたいという欲と、楽しみでいっぱいです」と、ラリーを振り返った。

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「色々経験ができました。自分の未熟さ加減もよく分かりました。若干、不完全燃焼ですが、完走できた安心の方が大きいですね」と言う5位の浅井は、9月21日〜22日に開催されるXCR第5戦RALLY EAST-IBURI 2024にも参戦予定。「今日の経験を活かして、やれることを色々やって臨みたいと思います」と語った。

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7位でフィニッシュした長谷川は、ショートコースのSS11でクラス5番手タイムをマーク。「ショートSSは去年よりもずいぶん良かったと思います。初日のパウセカムイはオーバーヒートせずに走れますが、後半になると熱が厳しかったですね。陸別が一番気持ち良く走れました」とコメントしている。

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速さは見せたもののリタイアとなってしまった川畑。「ラリーのいい経験値が増えたと思います。ラリーは状況の変化、クルマや自分の心境の変化、経験値がないと色々難しいですね。(横転を喫したこともあり)クルマは攻め切れる状態ではなかったので、もう少し完成度を高めてリベンジしたいです」と、トライトンでの初ラリーを振り返った。



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