WRCチリ：ティエリー・ヌービル「まったく楽しめなかった」金曜日コメント集

WRCラリーチリ（グラベル）、金曜日終了後の各ドライバーからのコメント（抜粋）。自身初のWRCタイトルに向けて重要な一戦を滑り出した、ヒョンデのティエリー・ヌービル。トリッキーなコンディションのなか、セッティングが合わずまったく楽しめなかったとチリの厳しさを語った。

[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッド
■エルフィン・エバンス/総合首位

「今日最初のステージが中断されてしまったので、午前の走りはかなり短くなってしまったが、マシンの中ではフィーリングは基本的によかった。道はナローでキャンバーがついていて速度域もかなり高かったが、同時にクレストや起伏も多くテクニカルだった。だから、ドライビングを楽しめたが、グリップレベルがかなり低かったのでチャレンジングだった。午後はよりタフになった。たぶん、最初の2本はベストのフィーリングではなかったと思うが、最後のロングステージはよくなった。明日も改善を続けていきたいね」

■カッレ・ロバンペラ/総合3番手

「ここの道では、あまり手応えのあるフィーリングが得られなかったので、あまりタイムをロスしないで一日を終えられてハッピー。道の地盤がすごく固いので、ラインが少ししかないしグリップがしょっちゅう変わるので、その度にドライビングを対応しなくてはならなかった。上位と10秒差しか離れていないのは、悪くない。まだ争いに加われているし、明日はもっといい走りを目指す。ちょっと違う性格のステージになるし、タイヤマネージメントもたくさん行わなくてはならないから、新しいチャレンジになるが、フィーリングがよくなることを期待している」

■サミ・パヤリ/総合4番手

「とてもいい、クリーンな一日だった。ステージはドライブしやすかったが、コンディションもかなりトリッキー。グリップレベルが頻繁に変わったし、道幅のこともあって、完全にリズムをつかんで走るのは楽ではなかった。特に自分は経験が少ないから、速度の判断をつけるのが難しかった。でも、落ち着きを保つように努め、焦りすぎないようにしていた。一貫性のあるスピードで手堅い仕事ができたと思うし、これだけ上位に迫れていることはすごくうれしい。自分の中で改善できる場所はたくさんあると感じるが、明日のプランとしては今の流れをキープすること」
*マニュファクチャラーズ選手権対象外

■セバスチャン・オジエ/総合9番手

「こんなこともあるんだ、という一日だった。速さはあったが、午前の3本目では1回のミスによりここで勝利を狙うチャンスを失ってしまったと思う。自分のペースノートのミスで、あるコーナーが思っていたよりも巻き込んでいて、アウト側のバンクにヒットしてリヤをパンクしてしまった。それ以外は、ここでの道を走るのは楽しかったし、午後はそれを楽しむことに努めた。明日は、走行順がかなり早くなるのですごくタフになると思うが、いつも通り戦い続ける」

[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20Nラリー1ハイブリッド
■オィット・タナック/総合2番手

「僕らは3人とも、午前は苦戦していた。究極なほど過酷で、マシンのフィーリングを感じることが一切できなかった。午後もかなり難しかったが、グリップもマシンも改善された。現状、必要なフィーリングはあまり感じられないが、最大限を活かした。ステージの度にダイヤルを回していい方向を見つけようと試みた。抜群にいいカーバランスが絶対的に必要だ。明日は道の性格が一変するが、グリップは高くなると思うし走行順もよくなるから、もっといい一日になるはずだ」

■ティエリー・ヌービル/総合6番手
「走行順が先頭だったことも一日を難しくさせたが、セッティングでミスをしたんだと思う。そうでなければ、これだけ苦戦することの説明がつかない。フィーリングはよくないし、今日はまったく楽しめなかった。それでも、首位との差はまだ30秒。4番手、5番手までは20秒なので、明日の目標はこのポジションを狙うこと。もう少しパフォーマンスがよくなって速さが上がれば、正直可能だと思っている。ダンパーのセットを交換して、明日もっとトラクションが得られるようにするが、精度と応用力は下がる。でも、今日はまったくトラクションがなかったのは明らかで、死ぬほど苦戦したからね」

■エサペッカ・ラッピ/総合7番手

「今日は自信をつかむのが難しかった。みんな、グリップレベルやコンディションの難しさには文句を言っていると思うし、自分も変わらない。自分はセッティングもあまり道に合っていなかったと感じていたが、2ループ目は改善できてうまく機能するようになった。全体としてはトリッキーな午前中でプッシュできるほどの自信がなかったし、ミスを避けようとしていた。結果的には自分たちのペースはそう悪くなかったと思う。タイヤの剥離がなければ、首位から20秒差くらいにはなっていたんじゃないかな。午後は、リズムはよかったと思うが、選んだタイヤがベストだったのか、よく分からない。ソフトだと最初はオーバーヒートするが、ハードだとスタートでタイムをロスしすぎることになるのかもしれないしね」

[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1
■グレゴワール・ミュンステール/総合5番手

「マシンのドライブを満喫できた。マシンのフィーリングもとてもよかった。すごくいい一日だった。最終ステージでの右リヤタイヤのパンクは残念だったが、仕方がないね。フィニッシュまで4kmというところで、壁か石に引っかけたんだと思う」

■アドリアン・フルモー/総合8番手

「午後はベストを尽くした。ステージの度にリエゾンでマシンの作業を行っているんだ。この後もリエゾンが長いから、早く行かないと」
（SS6後のコメント）

■マルティンス・セスクス/SS3でリタイア

「初めてのラリーだから、かなり堅実なアプローチをとっている。どんな感じか、理解をしなくてはならないからね。路面はかなり独特で、小さな石があるし、ルーズだったりいろいろ。経験を積み続けていくよ」
（SS2後のコメント）
*マニュファクチャラーズ選手権対象外