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WRCチリ:エルフィン・エバンス、オィット・タナックに3.0秒差の首位を快走

TOYOTA

 

2024年シーズンWRC第11戦ラリーチリ(グラベル)は、9月27日(金)に6SSを走行し、トヨタのエルフィン・エバンスが、ヒョンデのオィット・タナックに3.0秒差の首位。10.1秒差の総合3番手にカッレ・ロバンペラ、12.2秒差の総合4番手にサミ・パヤリと、トヨタのふたりが続いている。

26日(木)、コンセプシオンの中心部で華やかなセレモニアルスタートを実施。翌27日(金)から本格的なバトルの火蓋が切って落とされた。金曜日のルートはコンセプシオン南東エリアの「Pulperia(19.72km)」、「Rere(13.34km)」、「San Rosendo(23.32km)」をサービスを挟んでリピートする6SS、112.76km。

ドライコンディションとなった初日、SS1はティエリー・ヌービル(ヒョンデ)、タナック、セバスチャン・オジエ(トヨタ)の3台がフィニッシュした時点で、主催者は観客の安全確保が困難と判断。赤旗を提示し、以降のクルーはキャンセルとなった。この時点でのベストはオジエ、9.1秒差の2番手にタナック、先頭スタートヌービルは10.5秒も遅れている。

HYUNDAI


SS1の赤旗中断を受けて、エバンスにベストから7.1秒差の10分06秒2、アドリアン・フルモー(Mスポーツ・フォード)に8.7秒差の10分07秒8、パヤリに10.4秒差の10分09秒5、ロバンペラ、エサペッカ・ラッピ(ヒョンデ)、グレゴワール・ミュンステール(Mスポーツ・フォード)、マルティンス・セスクス(Mスポーツ・フォード)にヌービルと同じ10分09秒6が、ノーショナルタイムとして与えられた。

SS2はエバンスが、ロバンペラに2.3秒差、パヤリに2.9秒差のベストタイム。3.9秒差の4番手タイムでまとめたオジエが首位をキープし、エバンスが2番手、ロバンペラが3番手にポジションを上げた。ところが、続くSS3で首位につけていたオジエがスタートから4.4km地点の右コーナーでリヤを滑らせ、左リヤタイヤをバンクにヒット。ステージ中でのタイヤ交換を余儀なくされ、1分40秒以上をロス。入賞圏外の総合15番手まで順位を下げたオジエは「不運だった」とがっくり肩を落とした。ここでは総合10番手につけていたセスクスもバンクにヒットし、ステージ内でタイヤを交換。こちらも大きく順位を下げている。

このステージは、ロバンペラがエバンスに0.1秒差のベストタイムを刻む。これでオジエに代わってエバンスが首位に浮上し、5.6秒差の総合2番手にロバンペラ、9.0秒差の総合3番手にフルモー、9.9秒差の総合4番手にパヤリ、10.3秒差の総合5番手にミュンステール、10.7秒差の総合6番手にタナックというオーダーで続く。終始グラベル掃除を強いられたヌービルは「まるで氷の上のように滑り続けたよ。今週末はずっと道掃除をすることになりそうだ……」と振り返り、首位から17.2秒差の総合7番手に沈んでいる。

TOYOTA


コンセプシオンでのサービスを挟んだ午後のセクション。SS4、総合2番手につけていたロバンペラが、スタートから6.3km地点でスピンを喫してしまう。大きなダメージこそなかったものの、ベストのオジエから15.8秒差の8番手タイムに終わり、総合4番手にドロップ。これで2番手タイムのタナックが、首位のエバンスから6.1秒差の総合2番手に浮上した。後方では総合8番手のラッピが左リヤタイヤをパンク。そのまま走行を続け、タイムロスをしたもののポジションを守った。また、ベストのオジエは総合9番手と、入賞圏内に順位を戻している。

SS4でオルタネーターとウォーターパイプにトラブルが発生したフルモーが、フィニッシュ後のリエゾンで修理。SS5のスタートTCに6分遅着し、1分のペナルティを科されることになった。SS5はオジエが連続ベストを刻み、マシンを直したフルモーが0.2秒差のセカンドベスト。フルモーはペナルティが響き、総合8番手に順位を下げ、ロバンペラが総合3番手、ミュンステールが総合4番手に順位を上げた。

この日を締めくくるSS6はフルモーが、オジエに1.8秒差、エバンスに2.1秒差をつけ、今回初のベストタイムをマーク。総合2番手のタナックに3.0秒差をつけて、首位で初日を走り切ったエバンスは「グリップレベルが低くて、かなり難しい1日になった。いいポジションにつけているし、明日もさらに改善していきたいね」と、慎重にコメントしている。

スピンを喫しながらも、ロバンペラが10.1秒差の総合3番手。大きなミスなく走行を続けたパヤリは、SS6でミュンステールをかわし、12.2秒差の総合4番手に順位を上げた。以下、総合5番手にミュンステール、総合6番手にヌービル、総合7番手にラッピ、総合8番手にフルモー、総合9番手にオジエという順位で初日を終えた。

M-SPORT


競技2日目はSS7〜SS12の6SS、SS走行距離は139.20km。オープニングのSS7は、日本時間9月28日の日本時間21時7分にスタートする。

WRCチリ SS6後暫定結果
1. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) 58:03.9
2. O.タナック(ヒョンデi20Nラリー1) +3.0
3. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +10.1
4. S.パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +12.2
5. G.ミュンステール(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +13.7
6. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +33.3
7. E.ラッピ(ヒョンデi20Nラリー1) +39.1
8. A.フルモー(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +1:02.2
9. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:27.9
10. N.グリアジン(シトロエンC3ラリー2) +2:17.9



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