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WRC初タイトル目前のティエリー・ヌービル「チーム内でのバトルは避けるべき」

©HYUNDAI

今季のWRC最後のグラベルイベントとなった第11戦ラリーチリを終えて、ドライバーズ選手権首位の座を維持したヒョンデのティエリー・ヌービル。今季残り2戦で獲得できる最大ポイントは60、2番手につけるチームメイト、オィット・タナックとの差は29ポイントとなっているなか、ヌービルはチーム内部でのタイトル争いは避けるよう、ヒョンデのワークスチームに呼びかけている。

WRCチリを終えてトヨタのセバスチャン・オジエはヌービルに41ポイント差、エルフィン・エバンスは46ポイントと計算上はタイトルの可能性を残しているが、今季のドライバーズタイトルは基本的にはヌービルとタナックの争いに絞られてきたと言っていいだろう。

マニュファクチャラーズ選手権では、WRCチリでカッレ・ロバンペラとエバンスが1‐2フィニッシュを決めたトヨタが、首位ヒョンデとの差を17ポイント差に詰めてきているが、ヌービルは、ドライバーズタイトルの争いに関しては次の第12戦セントラルヨーロッパ以降も混戦が続くことを望んでいない。

チリを4位でフィニッシュしたヌービルは「必要なことは果たせたが、マニュファクチャラーズ選手権も残っているので、(ドライバーズ選手権の争いは)早く終わらせる必要がある。チーム内で争わず、(ドライバーズ選手権を)早く決めてしまって、マニュファクチャラーズ選手権でトヨタを倒す準備を整えることが重要だ」

「僕とオィットとの戦いは続いていて誰も大きなリスクを冒さないのは確かだけど、トヨタに対して重要なポイントを失ってアドバンテージが半分になってしまった。彼らは(チリに)多数のマシンをエントリーしていたし、セントラルヨーロッパでもそれは同じ。自分たちはチームとしていいアプローチと戦略を立てて、タイトルを取りこぼすことのないようにしなくてはならない。現時点では、自分は精いっぱいやっている」

2014年からヒョンデのドライバーを務めているヌービルは、10月17日〜20日にドイツ、オーストリア、チェコの三国で開催されるセントラルヨーロッパで、自身初のWRCタイトルを決める可能性が浮上している。

一方のトヨタは、チーム代表のヤリ‐マティ・ラトバラが、オジエとエバンスのタイトルチャンスは事実上なくなったと認めている。
「もう決まったと思う」とラトバラはチリで語っていた。
「一縷の望みはあるが、現実的にならなくてはならない。タイトルを獲るのはヒョンデのドライバーだ。ヒョンデにはタイトルを争うドライバーがふたりいるし、ここからは自分たちの一番の目標はマニュファクチャラーズ選手権になる」
(Graham Lister)

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