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WRCセントラルヨーロッパ:ティエリー・ヌービルがセバスチャン・オジエに6.4秒差をつけ首位を快走

©HYUNDAI

2024年シーズンWRC第12戦セントラルヨーロッパ(ターマック)は、10月18日(金)に6SSを走行し、ヒョンデのティエリー・ヌービルが、トヨタのセバスチャン・オジエに6.4秒差の首位。7.8秒差の総合3番手にヒョンデのオィット・タナックがつけている。2戦ぶりの参戦となった勝田貴元(トヨタ)は38.6秒差の総合5番手で走り切った。

TOYOTA


17日木曜日はチェコのプラハでのセレモニアルスタートに続き、2SSを走行。そのままクラトイーに滞在し、18日金曜日はチェコを舞台とする6SS、110.64kmを走る。チェコのステージは道幅が狭く上にハイスピード、起伏に富んだこの日は「リタイアする危険も多く、ラリーの山場になる」と、昨年も走行した勝田貴元は指摘する。

ドライコンディションとなったSS3は、前日ナイトステージとして行われた「Klatovy(11.78km)」。路面の一部には塵が乗っているが大きな問題にはならないと予想される。首位のオジエが勝田に1.5秒差をつけるベストタイムをマーク。2.2秒差でエルフィン・エバンス(トヨタ)、2.3秒差でヌービル、2.8秒差でタナックと僅差で続く。

首位オジエは変わらず、3.2秒差の総合2番手にヌービル。セカンドベストの勝田が総合3番手に順位を上げ、以下総合4番手にタナック、総合5番手にエバンス、総合6番手にアンドレアス・ミケルセン(ヒョンデ)、総合7番手にアドリアン・フルモー(Mスポーツ・フォード)というオーダーだ。

M-SPORT


この日最長の26.69kmを走るSS4は、エバンスがヌービルに1.6秒差、タナックに4.0秒差をつけるベストタイム。オーバーシュートを喫したオジエは4.5秒差の4番手タイム、これでヌービルとの差は0.2秒差に縮まった。「トリッキーだった」と振り返った勝田は5.3秒差の5番手タイム、ベストのエバンスにかわされ、総合4番手に順位を落としている。

路面に枯れ葉や砂が積もり、非常に滑りやすくなったSS5。総合5番手のミケルセンがステージ終盤にコースオフを喫してクラッシュ。クルーは無事だったものの、マシンがステージを塞いでしまったことから主催者は赤旗を提示し、以降のクルーはキャンセルとなった。このステージはタナックがヌービルに0.3秒差のベスト。3番手タイムのオジエに代わって、ヌービルが2.7秒差をつけてトップに浮上した。タナックもエバンスと勝田を抜いて総合3番手に順位を上げている。

前半のセクションを締めくくるSS6は、今回3度目の「Klatovy」。勝田がヌービルに0.4秒差、オジエに1.0秒差をつける今回初のベストを刻む。インカットによって汚れたステージを走り終えた首位のヌービルは「同じステージを2回以上使うことには賛成できない」と不満を口にした。3.3秒差の総合2番手にオジエ、6.3秒差の総合3番手はタナック、7.1秒差の総合4番手にエバンス。少し離れた勝田は、18.7秒差の総合5番手につけている。

TOYOTA


30分のリモートサービスを挟んだ後半のセクションは、午前中に走った「Strasin(26.69km)」と「Sumavske Hostice(16.85km)」をリピート。その後、クルーはチェコからドイツへ移動し、最終サービスはドイツのカルプフハムで実施される。午後に入り路面が完全に乾いたSS7、ヌービルがエバンスに0.6秒、タナックに1.2秒差のベスト。オジエは「セットアップを変更してドライブしやすくなったけど、十分じゃない」と、3.6秒差の4番手タイム。ふたりの差は6.9秒に拡大した。

この日を締めくくるSS8、オジエがSS3以来となる久々のベストをたたき出す。しかし、首位のヌービルも0.5秒差のセカンドベストで続いており、オジエとの差を6.4秒として2日目を終えた。7.8秒差の総合3番手にタナック、15.1秒差の総合4番手にエバンス。総合5番手の勝田はインカットによる悪化したコンディションを警戒し、このステージだけで15.6秒も遅れて、首位との差は38.6秒に拡大した。今回もトヨタGRヤリス・ラリー1で走るサミ・パヤリが1分28秒2差の総合6番手、後半のセクションでハイブリッドが使えなかったフルモーは1分33秒4差の総合7番手につけている。

ドイツを舞台とする競技3日目はSS9〜SS14の6SS、SS走行距離は123.46km。オープニングのSS9は、日本時間10月19日の日本時間14時58分にスタートする。

WRCセントラルヨーロッパ SS8後暫定結果
1. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) 1:04:40.0
2. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)+6.4
3. O.タナック(ヒョンデi20Nラリー1) +7.8
4. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +15.1
5. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +38.6
6. S.パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:28.2
7. A.フルモー(フォード・プーマ・ラリー1ハイブリッド) +1:33.4
8. G.ミュンステール(フォード・プーマ・ラリー1ハイブリッド) +2:27.4
9. N.グリアジン(シトロエンC3ラリー2) +3:53.3
10. O.ソルベルグ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +3:56.4



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