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WRCモンテカルロ:競技2日目を終えてセバスチャン・オジエが首位に浮上、勝田貴元は6番手

©TOYOTA

2024年シーズンWRC開幕戦ラリーモンテカルロは、1月24日(金)に2日目の6ステージが行われ、トヨタのセバスチャン・オジエが、チームメイトのエルフィン・エバンスに12.6秒差をつけて首位に浮上。14.2秒差の3番手にはヒョンデのアドリアン・フルモーがつけている。

木曜日にモナコのカジノ前でセレモニアルスタートを実施後、クルーはギャップへと戻りながら3本のナイトステージを走行。本格的なラリーの幕開けとなる金曜日は、サービスパークが置かれたギャップ東側と北側のエリアに置かれた「Saint-Maurice / Aubessagne(18.68km)」、「Saint-Leger-les-Melezes / La Batie-Neuve(16.68km)」、「La Breole / Selonnet(18.31km)」の3SSをサービスを挟んでリピートする6SS、107.34km。

午前中は一部ドライ路面があるものの、凍結した箇所も多く、トップクルーのタイヤ選びもそれを警戒したものとなった。首位のティエリー・ヌービル(ヒョンデ)はスタッド4本・スタッドレス2本、2番手のエバンスはスタッド4本・スーパーソフトを2本、3番手のオジエはスタッド5本・スーパーソフト1本、4番手のオィット・タナック(ヒョンデ)がスタッド5本、5番手のフルモーがスタッド4本・スーパーソフトを2本、6番手のカッレ・ロバンペラ(トヨタ)はスタッド4本・スーパーソフトを2本を選んだ。

前日、トラブルによるペースダウンを余儀なくされた勝田貴元(トヨタ)は最終サービスでギヤボックスを交換。タイヤはスタッド4本・スーパーソフト2本をチョイスしてステージへと向かっている。

SS4、グリップレベルが大きく変化するなか、ほとんどのクルーがスタッド4本を履いてスタート。まったくラインのない状態で走った先頭のヌービル、2番手走者のエバンスがタイムを落とすなか、後方スタートのクルーが好タイムを刻む。ここはロバンペラが、グレゴワール・ミュンステール(Mスポーツ・フォード)に1.4秒、サミ・パヤリ(トヨタ)に3.6秒差の一番時計。SS5番手タイムながらヌービルを2.8秒上まわったエバンスが、0.8秒差の首位に浮上した。

SS5はスタート前にスペクテイターが観戦エリアから転落し、ケガを負ってしまう。救急車両とヘリコプターが事故現場に入ることになり、ステージはキャンセルとなった。

HYUNDAI


当初の予定から17分のディレイで開始されたSS6。先頭スタートのヌービルが、スタートから8.6km地点の右ヘアピンでアウト側の土手にヒット、左リヤホイールにダメージ。サスペンションが折れ曲がった状態での走行を強いられ、1分50秒近くを失い、総合2番手から9番手までドロップ。「ドライセクションでハンコック・タイヤの使い方を十分に理解していなかった。そのツケが回ってきたと思う」と、ヌービルは肩を落とした。

このステージでは総合4番手につけていたタナックもディッチにリヤセクションをヒットし、ハッチゲートとリヤウイングを失う大ダメージを負ってしまう。

ヒョンデにとっては悪夢のような状況下で、フルモーがミュンステールに4.2秒差をつけて今回初のベストタイム。エバンスは首位をキープしたが、SS3番手タイムをマークしたオジエが1.5秒差に迫ってきた。さらにフルモーも6.2秒差と、僅差の展開が続く。ミスを喫したタナックをかわし、ミュンステールが22.5秒差の総合4番手にポジションアップ。23.0秒差の総合5番手にタナック、その0.1秒差の総合6番手にロバンペラと続き、トリッキーなコンディションで慎重な走行を続けた勝田は、少し離れた1分15秒0差の総合7番手につけている。

ギャップでのサービスを挟んだ午後のセクション。ところどころ凍った路面が残っているものの、コンディションは回復傾向に。多くのクルーがスーパーソフト4本・スタッド2本をチョイスした。前のセクションで車両にダメージを負ったタナックとヌービルはマシンを修復し、無事にステージへと向かっている。

SS7は首位のエバンスがロバンペラに3.7秒差をつけるベスト。ロバンペラが総合4番手にジャンプアップし、「僕のスタート順だと、かなり路面が荒れていた」と語るミュンステールは総合6番手にドロップ。後方ではSS3番手タイムをマークしたヌービルがパヤリをかわし、総合8番手にポジションを戻している。

TOYOTA


午前中はキャンセルとなったSS8。エバンスがスタートから10km地点の路面が凍結した箇所でハーフスピン。「無理なペースで走行していなかったし、ルートノートクルーから情報はあったが、突然滑り出してリカバーできなかった」と語り、ベストのオジエから14.7秒遅れの7番手タイムに沈む。これでオジエが、エバンスに6.8秒差をつけて初日以来の首位に立った。

オジエはこの日を締めくくるSS9でも連続ベストを刻み、エバンスとの差を12.6秒に拡大。14.2秒差の総合3番手には、ヒョンデ勢トップとしてミスなく走り切ったフルモーがつける。38.5秒差の総合4番手にロバンペラ、47.3秒差の総合5番手にタナック。前のステージで右フロントタイヤをパンクしたミュンステールは、このステージを走り切ったものの、ロードセクションでラリー続行を断念した。この結果、勝田が総合6番手、パヤリが総合7番手に順位を上げている。

ヌービルはSS9のスタートから8km地点でハーフスピンを喫し、左フロントタイヤをパンク。そのまま走行を続けたが、ベストタイムのオジエから2分近くも遅れてしまう。それでも、ミュンステールのリタイアにより、総合8番手のポジションを守っている。

M-SPORT


競技3日目はSS10〜SS15の6SS。SS11/SS14が安全のために短縮され、SS走行距離は120.66kmに変更された。オープニングのSS10は日本時間1月25日の16時59分にスタートする。

WRCモンテカルロ SS9後暫定結果
1. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 1:27:00.6
2. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +12.6
3. A.フルモー(ヒョンデi20Nラリー1) +14.2
4. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +38.5
5. O.タナック(ヒョンデi20Nラリー1) +47.3
6. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:37.7
7. S.パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +3:32.9
8. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +3:58.6
9. Y.ロッセル(シトロエンC3ラリー2) +5:04.0
10. N.グリアジン(シュコダ・ファビアRSラリー2) +5:25.4



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