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ラリーの競技者であるドライバー、コ・ドライバーで構成される世界ラリードライバー連盟（World Rally Drivers Alliance=WoRDA）が、WRCのステージフィニッシュ後のインタビューに対し、それぞれの母国語または無言で対応することを発表した。
2月13日〜16日に開催されたWRC第2戦ラリースウェーデンでは、ヒョンデのアドリアン・フルモーがパワーステージフィニッシュ後のRally.TVのインタビューで不適切な発言をしたことが2025年FIA国際競技規定12項2.1.lに抵触するとして、主催者はフルモーに対して1万ユーロ（約160万円）の罰金、さらに追加で2万ユーロ（約320万円）の罰金が12カ月の執行猶予つきで科された。
2025年FIA国際競技規定12項2.1は、「以下の違反があった場合は、本規定に違反したものとみなされる」と明記しており、「以下」についての規定として12項2.1.lでは「いかなる不祥事」とだけ明記されている。
WoRDAは2月24日、「ドライバーの不祥事」に関する声明、というタイトルで、極限状態に置かれたステージフィニッシュ直後のインタビューでは、英語が母国語ではない者にとっては、その意味や含意を十分に理解せずに用語を使用したり、繰り返したりすることはありえるとし、アドレナリンが極端に分泌されたその数秒後に、感情を完璧かつ体系的にコントロールすることを期待するのは、非現実的なことと指摘。こうした状況での口語表現を「ドライバーの不祥事」と判断され、重すぎるとも感じられるペナルティが与えられることに疑問を呈していたが、その後に開催されたFIAワールドモータースポーツカウンシルでは、この点について何らかの対策を講じる姿勢は見られなかった。
WoRDAには、WRC、WRC2に参戦する主要ドライバー、コ・ドライバーのほとんどが所属している。この日、WoRDAが発信した声明は次のとおり。
・私たちは全員が、マイクの前での礼を欠くような行動を最小限にとどめることに同意しています。同時に、ある種の表現の自由を維持し、感情を生き生きとさせ、同時にドライバーがなんらかの罰を受けることを恐れなくてもいい状況にいる必要があります。私たちはFIA会長に、この目標を達成するためにルールに前向きな変更を加えるよう要請しました。
・私たちが声明で説明した理由により、私たち（ドライバーとコ・ドライバー）がこれらの規則を完全かつ体系的に守れることを保証するのは不可能です。
・このため、私たちWoRDAメンバーは、インタビューの最後には沈黙を守るか、母国語で答えるという責任ある決断を下します。
私たちのスポーツの利益のために、残念ながらこのような措置が必要となってしまいました。私たちを支持してくださっているラリーファンの皆さんには、お詫び申し上げます。
