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WRC第3戦サファリ・ラリーケニア(グラベル)のWRC2部門はガス・グリーンスミス(シュコダ・ファビアRSラリー2)が昨年に続いて連覇を果たした。
ラリー1勢も波乱に満ちた展開となった今回のWRCサファリだが、WRC2部門でも選手権リーダーのオリバー・ソルベルグ(トヨタGRヤリス・ラリー2)が40秒のリードを築いた後のSS7、フェシュフェシュにつかまりデイリタイア。その後、首位に立って金曜日を折り返したカエタン・カエタノビッチ(GRヤリス・ラリー2)も、土曜日最初のSS11でリヤサスペンションを破損し30分以上の遅れを喫してしまう。
これで首位に立ったグリーンスミスもパンクを喫したほか、泥のコンディションのなかでフロントガラスのウォッシャー液がなくなるという不運に見舞われ視界が確保できず、後ろから迫るヤン・ソランス(GRヤリス・ラリー2)の追い上げを許してしまった。その後グリーンスミスはタイムを取り戻して首位に再浮上したが、土曜日を終えた段階で2番手のソランスとの差は、わずか5.8秒。
しかし、運命の最終日、グリーンスミスは冷静にソランスとのギャップをコントロールした走りを披露。すると、最後から2本目のSS20ではソランスが左コーナーの判断を誤り痛恨の転倒。3分以上のタイムロスを喫してしまった。これで余裕を得たグリーンスミスは、最終SSを手堅く走り切り部門優勝。WRC2は各自がノミネートした7戦中、ベスト6戦の合計ポイントでタイトルを争うが、グリーンスミスは今回のサファリが今季最初のノミネートイベントだった。
レースセブンが走らせるファビアRSラリー2で、今季初優勝をマークしたグリーンスミスは、総合でも6位に食い込み、WRC2部門では2年連続でサファリを制した。
「2年連続で勝てたのは、素晴らしい気分」と語るグリーンスミスは、昨年のサファリ以来のWRC2部門優勝。
「これまで参戦したサファリの中でも、格段にタフなイベントだった。今晩はぐっすり眠らないとね! マシンは求められるのに十分な強さがあった」
ソランスは2位でフィニッシュ。3位には、パラグアイのファブリツィオ・ザルディバール(ファビアRSラリー2)が入った。
WRCサファリ WRC2部門最終結果
1 G.グリーンスミス(シュコダ・ファビアRSラリー2) 4:34:15.4
2 J.ソランス(トヨタGRヤリス・ラリー2) +3:15.0
3 F.ザルディバール(シュコダ・ファビアRSラリー2) +21:27.2
4 D.シュウィスト(シュコダ・ファビアRSラリー2) +30:58.1
5 O.ソルベルグ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +35:08.3
6 K.カエタノビッチ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +53:31.6