
©SUBARU Motorsport USA
スバル・モータースポーツUSAは、米国の国内ラリー選手権、アメリカン・ラリーアソシエーション(ARA)にリミテッド4WDクラスで参戦するスバルWRX ARA25Lを発表した。これまでトップカテゴリーであるオープン4WD車両で参戦してきたトラビス・パストラーナがリアノン・ゲルソミーノと組んで、ARA第3戦オリンパスラリーでデビュー戦を迎えた。
スバルWRX ARA25LはスバルWRXをベースに、スバル・モータースポーツUSAとしては初めて投入する2.4L直噴ターボのFA24型ボクサーエンジンを搭載。参戦するリミテッド4WDクラスは改造がほとんど認められないクラスで、主なライバルはラリー3マシン。規定により、33mmのターボリストリクターを装着、ブーストリミットは2.5バールに制限されており、パワーは315馬力、トルクは623.68 Nmほど。パワーは6速Xシフトシーケンシャルギヤボックスと3プレートカーボンレースクラッチで4輪駆動に伝達される。サスペンションは、R53モータースポーツ用スプリングとダンパー、純正とバーモント・スポーツカーのハードウェアを組み合わせ、O・ZのコンペティションホイールにヨコハマのADVAN A053ラリータイヤを履く。ブレーキキャリパーはブレンボの4ピストンで、ブレーキローターは前後とも300mmという仕様だ。
ARAではハイペースながら、参入しやすいクラスとして位置づけられている。このクラスに参戦することで、よりノーマルに近いスバルWRXの可能性を示すと同時に、オープン4WDクラスよりも大幅に安い価格帯のマシンで、数々のタイトルを獲得している強豪ドライバーであるパストラーナとARAで競い合うチャンスをドライバーたちに提供するとしている。
パストラーナは、1日のテストを終え「本当にドライブが楽しいクルマ!」と第一印象を伝えている。「これまでのオープン4WDクラスよりもダウンフォースは少なくなっていることで、より面白さにつながっている。125ccの2ストローク車をドライブしているような感じ。常に、シフトを操作しっぱなし!」
テストでは、リヤスポイラーを装着しており、デビュー戦のオリンパスラリーでは装着しないものの、今後の導入を検討しているとのことだ。チームからはさらに、ブランドン・セメナックがARA4連覇を目指して、オープン4WDクラスでの参戦を続ける。