究極の2WDラリーカーを目指したルノー・スポールの野心
1995年、新たに登場したキットカー
4WDターボに真っ向勝負を挑んだコンパクトなクリオ、ベーシックサイズのメガーヌ
進化を続けたルノーのマシンはしかし、志半ばで舞台を降りる
一見すると悲哀に満ちたストーリーにも思えるが
蒔かれた種は後の世に継がれていく
その実情はいかなるものだったのか
満々と野心を湛えた男たちの、気概あふれる物語を振り返ります
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理想と現実のギャップ
成熟した自動車業界が成長の踊り場を迎え
WRCにも押し寄せた改革の波のなかで
生まれた新規定を利用して活動拡大を狙い
鼻息荒く史上初のキットカーを登場させたルノー
最大の目的であるワークス参戦は成し遂げられなかった
[PLAYBACK the Rally Scene 1994-1999]
反骨のダイヤモンド
そこに未来はあったのか
キットカー規定の第一号として
1995年開幕戦のモンテカルロに姿を現したクリオ・マキシ
そして、その後を引き継いだマキシ・メガーヌも
力強く張り出した筋肉質のフェンダーと甲高いエキゾーストノート
前輪にすべてを懸けるかのようなドライビングによる
スリリングな挙動で、多くの観客を虜にした
コルシカのワインディングに
フレンチアルプスのヘアピンに
情熱のかけらは今もなお残されているはずだ
[Interview with KeyPerson]
パトリック・ランドン
「今度も“F1”に潰された」
5ターボを擁したグループB時代、ルノーの活動の主軸はF1
WRCフル参戦に十分な資金が巡ってくることはなかった
時は巡り、ラリー部門を仕切るランドンはグループAを活気づけるべく
“キットカー”という魅力的な車両の提案を行った。しかしその道筋に
再び立ちはだかったのが“F1”の壁。その活動は最小限に密まった
Jean-Francois Linere & Gilles Lallement
駆け抜けた日々
グループA時代のラリー活動を牽引した
ふたりが語るキットカー開発の推移
キットカー時代、同じフランスのプジョーやシトロエンと比べ
予算的には決して恵まれた環境とは言えなかったルノーのラリー部門
それでもチーム代表ランドン同様、情熱を持ったスタッフたちは
限られたリソースをなんとかやりくりしてクリオ・マキシと
マキシ・メガーヌを送り出し、多くのカスタマーを獲得していた
その苦闘からもう30年、軸だったふたりが内情を語ってくれた
その男、クルマ選ばず。
ジャン・ラニョッティ、“天賦”の肖像
クルマを手にしたその日から、ラリーだけでなくサーキットでも
ライバルを圧倒するテクニックを披露してきたジャン・ラニョッティ
迎えたキットカー時代、あらゆるマシンを手なづけてきた彼に訪れた転機
高音を響かせ、パワーに勝るライバルを追いまわすことは叶わなかった
天賦の才を欲しいままにした“ジャノー”、そのキャリアをたどる
フランス生まれ、英国育ち。
独自のグラベル用「ナロートレッド」導入
英国選手権2連覇、ルノーUKとオートメカ
フランスのターマックラリーをメインターゲットに開発されたクリオ&メガーヌ
ルノーUKは、この舗装専用車でイギリスラリー選手権制覇を目論む
しかし、最新キットカーを持ち込んで勝てるほど、簡単なミッションではなかった
開発・参戦を担当したフランスの「オートメカ」はいかに難題を解決したのか
初勝利まで3年、初タイトルまで4年を費やしたチームの奮闘を追う
笛吹けど踊らず
未遂に終わった“キットカー・クーデター”
すべてが計画どおりに進んでいたなら
WRCにはキットカーが君臨していたかもしれない。
しかし、現場主導で勝ち取った成果は、
上層部の思惑で反故にされてしまう。
ただしルノーとプジョーでは、その後の道が分かれた
Renault Clio MAXI & MAXI Mégane
Result Encyclopedia 1995-1997
イラストで見る、ルノークリオ・マキシ&マキシ・メガーヌ全記録
新たなキットカー規定に則り、ルノーは1995年モンテカル口に
いち早くクリオ・マキシを送り込み、翌年には本命モデル、
マキシ・メガーヌを投入する。しかし、ルノー本社から本格参戦への
ゴーサインは得られず。4WDターボ勢を相手に得難いスピードを見せながら、
散発的な参戦に留まった。
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CONTENTS
Foreword
変革の目指した先
理想と現実のギャップ
自らの首を締めた
「ターマック・スペシャル」
[PLAYBACK the Rally Scene 1994-1999]
反骨のダイヤモンド
そこに未来はあったのか
[Interview with KeyPerson]
パトリック・ランドン
今度も“F1”に潰された
Jean-Francois Linere & Gilles Lallement
駆け抜けた日々
グループA時代のラリー活動を牽引した
ふたりが語るキットカー開発の推移
クリオ・マキシの前日譚❶ クリオ16S、奮闘す
マキシ・メガーヌでコルシカを制覇
舗装マイスター、フィリップ・ブガルスキー
遅咲きの大輪、覚醒前夜
その男、クルマ選ばず。
ジャン・ラニョッティ、“天賦”の肖像
クリオ・マキシの前日譚❷ 神技の目撃者
クリオ・マキシの前日譚❸ わずか200ccされど300cc
フランス生まれ、英国育ち。
独自のグラベル用「ナロートレッド」導入
英国選手権2連覇、ルノーUKとオートメカ
笛吹けど踊らず
未遂に終わった“キットカー・クーデター”
Renault Clio MAXI & MAXI Mégane
Result Encyclopedia 1995-1997
イラストで見る、ルノークリオ・マキシ&マキシ・メガーヌ全記録
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