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2014年04月11日
ペター・ソルベルグのNEVER GIVE UP! 連載スタート!
やあ、みんな! 元気にしているかい? いよいよラリークロスの世界選手権が始まる今シーズン、月イチペースで僕のラリークロスやモータースポーツライフを届けていくよ。ふたつめの世界タイトルを目指して挑む今季、2台体制で挑むペター・ソルベルグ・ラリークロス・チームは5月のシーズン開幕に向けて、大忙しだ!
初めての世界ラリークロス選手権シーズン開幕まで、残された時間はわずかだ。2台体制で挑む僕たちは、どちらも新しいエンジンを積むため4月の初めには重要なテストを行なわなくてはならない。
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エンジンチューナーは名門ピポ・モチュール!
でも、心配する必要はないよ! 作業は順調だし、みんなとても情熱をもって臨んでいる。スウェーデン南西部・トースビーにある僕たちのワークショップには、最初のエンジンが届いたばかり。ここではエンジンを載せるだけで、それから急いでフランスに送る。ピポ・モチュールで開発を煮詰めるんだ。
フランスにあるピポ・モチュールが、今季の僕のサプライヤーだ。本当に誇りに思う。僕の考えでは、ピポ・モチュールは、モータースポーツビジネスのなかでも一流中の一流。彼らの仕事は、細部にいたるまで最上級の仕上がりなんだ。みんなには本当に申し訳ないけど、エンジンの詳細については明かすことはできない。開発作業に関しては秘守義務がある。特に、僕たちのエンジンは新作だからね。
ピポ・モチュールはWRCで10年以上も素晴らしい成功を収めている。ポディウムに上がったマシンは200台、50人の勝者、ドライバーズ世界タイトル2回、マニュファクチャラーズは4回などなど。
WRCでは、マーカス・グロンホルムのプジョー206&307WRCに、フォード・フォーカス、フィエスタ。ラリークロスのドライバーでは、これまでケン・ブロックだけがピポ・モチュールのエンジンを使っている。
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開幕に向けて盛り上がるチーム
日に日に、PSRXチームでは緊張感が高まっている。今季の挑戦に向けて、とにかく盛り上がっているんだ。世界シリーズとなるラリークロスには、続々と参戦表明のニュースが入ってくる。ジャック・ビルヌーブ、タナー・ファウスト、ケン・ブロックもその仲間だ。
あらためて、世界ラリークロス選手権が、いま旬を迎えているカテゴリーだとつくづく思うよ。世界ラリークロスの初タイトルを巡ってバトルができるなんて、最高だね!開幕に向けて、僕自身もこの数カ月準備を進めてきた。何が起こるのか、誰が勝って誰が負けるのか、予想することは不可能だ。僕は、PSRXチーム、アレクサンダー・ハバール、そしてなにより僕自身が間違いなくトップ争いができるように全力を尽くしている。
技術の世界は、ラリーの方がラリークロスよりも格段に進歩している。僕は、そのアドバンテージを最大限に活かそうとしている。マシンレイアウト、重量配分、細部への配慮、ハンドリング、プロフェッショナリズム、信頼性、そしてもちろん、エンジン。こうした部分に、わずかな妥協も許さずに作業を続けている。