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WRCカナリア諸島:トヨタは表彰台圏内を独占したまま最終日へ

©TOYOTA

WRC第4戦ラリーカナリア諸島(ターマック)は競技2日目となる4月26日、SS7〜SS13の走行が行われ、TGR-WRTはカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン、セバスチャン・オジエ/バンサン・ランデ、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン、勝田貴元/アーロン・ジョンストンと上位を独占したまま、最終日を迎える。TGR-WRT2から参戦するサミ・パヤリ/マルコ・サルミネンは、SS12でコースオフ。デイリタイアを喫している。

(以下、発表リリース)


WRC 第4戦 ラリー・イスラス・カナリアス デイ2
首位ロバンペラが6本のベストタイムでリードを拡大
TGR-WRTのドライバーがトップ4を占める

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4月26日(土)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・イスラス・カナリアスの競技2日目デイ2がスペインのカナリア諸島、グラン・カナリア島のラス・パルマスを基点に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 69号車)が首位を、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合2位を、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位をそれぞれ守り、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合4位に順位を上げました。なお、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、SS12でクルマにダメージを負いリタイアとなりました。

ラリー・イスラス・カナリアスの競技2日目デイ2は、島の北部エリアが主舞台となり、3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。一日の最後にはラス・パルマスのサービスパークのすぐ近くでスーパーSSが1本行なわれ、7本のステージの合計距離は124.08kmと、3日間で最長の一日でした。天候はステージや時間帯によって異なり、路面は全体的にドライながら、一部のセクションは霧や雲の影響で湿り気を帯び、タイヤのグリップが大きく変化する難しいコンディションでの戦いになりました。

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デイ1の6ステージ全てでベストタイムを記録し首位に立ったロバンペラは、デイ2でも圧倒的な速さをキープ。SS7、8、9と午前中の3本のステージを全て制し、総合2位オジエとの差を、36.9秒まで拡大しました。ミッドデイサービスを挟んで始まった午後のステージでもロバンペラの勢いは止まらず。3本の再走ステージを全て最速で駆け抜け、SS1から12本連続でベストタイムを記録。一日の最後のスーパーSS、SS13ではライバルと3番手タイムを分けあい、オジエとの差を45.2秒に拡げてデイ2を締めくくりました。一方、オジエは、ロバンペラのペースには及びませんでしたが、2番手タイムを6回記録して総合2位を堅守。デイ1総合3位のエバンスは、SS13で今大会初のベストタイムをマークし、ロバンペラの連続ベストタイムを12本で止めることに成功。オジエとの差は35.8秒となりました。

思うようにペースが上がらずもデイ1で総合5位につけた勝田は、デイ2に入りペースが改善。3本のステージで4番手タイムを、SS9では3番手タイムを記録。総合4位につけていたパヤリが、SS12の終盤コーナリングラインが脹らんで木製のフェンスに当たり、クルマにダメージを負いストップしたことで、勝田は総合4位に順位を上げてデイ2を終えました。なお、チームはサービスでパヤリのクルマを精査。ダメージの状況を鑑み、明日のデイ3に再出走しないことを決断しました。

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ユハ・カンクネン(チーム代表代行)
私たちにとっては、今日もほぼ完璧な一日でした。カッレは再び素晴らしい仕事をしてくれました。速く走ながらも、彼自身が快適に感じられるペースを維持していました。皆が『彼は戻ってきた』と言っていますが、決して退いていたわけではありません。スピードと才能は常に彼の中にありましたし、ただ時間の問題でした。サミのアクシデントは残念ですが、彼はそこまで非常に良い走りを見せていましたし、このようなことは起こり得ることです。それでも、私たちの4人のドライバーたちが依然トップ4を占めていますし、クルマもこのラリーでは非常に速く、ドライバーたちも素晴らしいスピードを示しています。ですので明日は、現時点でのリザルトを確実なものにした上で、フルポイント獲得のために戦います。なぜなら、今シーズンはこの後、まだ激しい戦いが待っているからです。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
今朝は、昨日よりもクルマが少し良くなったように感じましたが、それがタイムを縮めることには繋がりませんでした。トップ争いに近づけないことに少しフラストレーションを感じますが、カッレとセブが私たちより少し速かったということです。クリーンな走りを心がけましたし、ペースは問題ありませんでしたので、明日に向けて改善し、準備を整えたいと思います。ポイント獲得のチャンスを少しでも逃さないように、良い走りと良い仕事をして、ポイントを持ち帰ることに集中します。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
今日も全てが順調に進みました。ステージは昨日と少し特徴が異なり、最初の2本はそれほど快適に走ることができなかったのですが、3本目は流れるようなコーナーがより多かったので、楽しむことができました。クルマに少し調整を加えたところ、午後はさらにフィーリングが良くなりました。明日も今日と変わらぬフィーリングを維持し、全てがスムーズに進むことを願っています。なぜなら、できるだけ多くのポイントを獲得する必要があるからです。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 17号車)
今日も美しい道でクルマを走らせることができて本当に楽しかったです。カッレは今日もまた私たちよりも一歩先を行っていましたが、メインターゲットだった、2位を確実にキープすることはできました。クルマのアジャストが上手く機能したことによって、バランスがどんどん自分に合ってきました。明日は重要な一日なので、この調子を維持しなければなりません。現在のペースを活かし、チームのためにさらに多くのポイントを獲得する必要があります。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
昨日よりもずっと良い一日になり、確実に一歩前進しました。クルマにはとても満足しています。素晴らしい仕事を続けていたサミが、ストップしなければならなかったのは残念です。明日は最初のステージから集中して取り組み、プッシュし続ける必要があります。可能であればクルマの乗りやすさとペースを少しだけ向上させたいところですが、それほど大きな変更を施す必要はないと思います。

サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
今日もまたクリーンで良い一日でした。自然にペースが上がり、走りを楽しむことができていましたが、残念ながらSS12のロングコーナーで少し速度が高すぎたようです。自分では午前の1本目と同じように走ったつもりだったので何が起こったのか分かりませんが、ただ単純にスピードが高すぎてフェンスに当たってしまいました。このような結果になるのはいつだって残念ですが、トップドライバーたちのタイムに近づき始めている状況では、起こり得ることです。今回のラリーで得たポジティブなことを活かし、次のイベントでは、今回のレベルから再開できるように頑張ります。

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ラリー・イスラス・カナリアス デイ2の結果
1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) 2h22m17.3s
2 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) +45.2s
3 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m08.1s
4 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m43.9s
5 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +2m09.6s
6 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +2m15.2s
7 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +2m37.3s
8 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2) +5m45.9s
9 アレハンドロ・カチョン/ボルハ・ロサダ (トヨタ GR Yaris Rally2) +6m04.7s
10 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +6m12.3s
R サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1)
(現地時間4月26日23時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

明日のステージ情報
競技最終日となる27日の日曜日のデイ3は、島の南側エリアで2本のステージを各2回走行。その間にはレーシングカート・サーキットでのスーパーSS、「コスタ・カナリア」がSS16として行われます。また、SS15の再走ステージとなる、最終のSS18「マスパロマス2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。4本のステージの合計距離は58.38km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は235.00kmが予定されています。



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