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【速報】WRCカナリア諸島:カッレ・ロバンペラが今シーズン初優勝。勝田貴元は4位フィニッシュ

©TOYOTA

2025年シーズンWRC第4戦カナリア諸島は、4月27日(日)に競技最終日が行われ、トヨタのカッレ・ロバンペラが優勝、53秒5秒差の総合2位にはセバスチャン・オジエ、3位にはエルフィン・エバンスが入っている。勝田貴元は4位で続き、トヨタが上位を独占する形でラリーを終えている。

ラリーは前日のSS13までを終えた段階で、ロバンペラが総合首位、45.2秒差の総合2番手にはオジエ、1分8秒1差の総合3番手にエバンス、1分43秒9差の総合4番手に勝田がつけている。フルモー、ヌービル、タナックのヒョンデ勢が勝田に続く格好だ。タナックは前日夜のサービスでエンジンの載せ換えを敢行してTCに1分遅着、10秒のペナルティを科されている。この日行われるのはSS14〜SS18の5SS、53.59km。レーシングカート場に設けられたSS16「Costa Canaria(1.50km)」を挟んでSS14/16「Agüimes – Santa Lucía(14.97km)」、SS15/18「Maspalomas(13.47 km)」を走行する。天候・路面ともに安定していることが予想され、上位陣は全車がハードコンパウンド5本をチョイスしてスタートした。

TOYOTA


最終日に入ってもロバンペラの勢いはとどまるところを知らず、オープニングのSS14ではSS2番手のオジエに1.2秒差をつけるベストタイムをマーク。SS2番手にオジエ、SS3番手にエバンスと、いずれも好調を維持している。ヌービルはここでSS4番手タイムをマークし、総合順位で前を走る僚友フルモーとの差を詰めにかかり、それまで5.6秒あった差を3.1秒に縮めている。

ロバンペラはSS15でも快走をみせて一番時計。ヌービルもこのSSで3番手タイムをたたき出し、フルモーとの差を1.2秒とし、じわじわとプレッシャーをかける。続くSS16は、フルモー、オジエ、WRC2のヨアン・ロッセルが同タイムで制している。フルモーはこのステージでヌービルに1.2秒差をつけ、合計タイム差を2.4秒まで押し返している。続くSS17では、オジエがベストタイムをマーク。SS2番手にエバンス、SS3番手にロバンペラ、SS4番手に勝田と、トヨタ勢が上位を占めた。このSSではヌービルが左フロントタイヤをパンク。バーストしたタイヤがボディを叩き、フェンダーを失いながらフィニッシュを果たしたヌービルだが、タイムロスは大きく、総合順位でタナックにかわされ、7番手にドロップしてしまった。

HYUNDAI


最終SSは、SS15の再走ステージとなる。快晴に恵まれ、路面はドライ。まずはWRC2勢の上位がスタートし、シトロエンC3ラリー2を駆るヨアン・ロッセルが今季2勝目を上げた。ラリー1勢ではMスポーツ・フォードのグレゴワール・ミュンステールが最初にコースインし、上位陣の走行が始まる。続いてヌービルがコースイン。総合順位で遅れをとってしまったヌービルにとっては、パワーステージでの5点は是が非でも回収しておきたいところだ。ヌービルはミュンステールのタイムを11.2秒上まわる渾身のアタックをみせ、6分45秒2という暫定ベストタイムをマーク。これがトップ6にとっての基準タイムとなりそうだ。

ヌービルの1.1秒遅れでフィニッシュしたタナックに続いてアタックしたフルモーは、ヌービルのタイムを0.4秒上まわる暫定ベストタイムをマーク。これでフルモーはヒョンデ勢最上位、総合5位以上を確定させた。勝田はフルモーの0.7秒遅れとなる暫定SS3番手タイムで走り切り、4位以上を手中に収めている。エバンスはフルモーの暫定ベストを1.1秒塗り替えてフィニッシュ、3位表彰台以上のリザルトを得た。続くオジエもエバンスのタイムを0.6秒更新、勝負強さを示しながら2位以上を決めた。上位陣最終走者となるロバンペラは序盤のスプリットから好ペースをみせ、オジエのタイムを4秒も更新する文句なしのベストタイムをたたき出した。これでロバンペラはシーズン初勝利、キャリア通算16勝目を獲得した。トヨタにとっては開幕戦から今季負けなしの4勝目となる。

M-SPORT


最終SS終了時点での総合順位は、ロバンペラ、オジエ、エバンス、勝田、フルモー、タナック、ヌービルというオーダー。パワーステージはロバンペラ、オジエ、エバンス、フルモー、ヌービルがそれぞれ5〜1点のボーナスポイントを得た。スーパーサンデーはロバンペラ、オジエ、エバンス、勝田、フルモーという順になっている。

この結果、ドライバーズポイントはウイナーのロバンペラがフルポイントとなる35点(25点+5点+5点)をマーク。2位のオジエが25点(17点+4点+4点)、3位のエバンスも21点(15点+3点+3点)、4位の勝田が14点(12点+2点+0点)を獲得している。ドライバーズランキング上位は、首位に109点のエバンス、2番手には66点でロバンペラが浮上、3番手には59点でヌービル、4番手には58点のオジエとなっている。マニュファクチャラーズポイントはトヨタが208点、ヒョンデが157点、Mスポーツ・フォードが58点、TGR-WRT2が25点。

次戦は5月15日〜18日に開催されるポルトガル。北部のポルト、マトジニョスを拠点に争われるグラベルラリーだ。今年で58回目の開催を迎える歴史ある1戦で、“ファフェ”のジャンピングスポットは毎年多くの観客が集まる名物ステージとなっている。昨年はトヨタのオジエが勝利を飾った。

WRCカナリア諸島 暫定結果
1. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2:54:39.8
2. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +53.5
3. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:17.1
4. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2:02.9
5. A.フルモー(ヒョンデi20Nラリー1) +2:31.0
6. O.タナック(ヒョンデi20Nラリー1) +3:11.4
7. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +3:40.7
8. Y.ロッセル(シトロエンC3ラリー2) +7:10.7
9. A.カション(トヨタGRヤリス・ラリー2) +7:40.2
10. N.グリアジン(シュコダ・ファビアRSラリー2) +7:58.4



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