WRC屈指の高速グラベル戦であるポーランドにテストなしで挑み、シェイクダウンでの転倒やリズムをつかめないなど苦戦を強いられたシトロエン勢。同じく速度域が高い上に、連続ジャンプやオーバークレストが待ち受けるフィンランドに向けて、レッキ開始前に4日間のテストを行った。
フィンランドでは、本来の速さを発揮しなくてはならないことはもちろん、マシンも他のイベントに比べてシャシーバランスよりも応用力が求められる。コーナーの多くはハイスピードで、ギアも高い順に3つのいずれかに入るのがほとんど。マッズ・オストベルグは、ターマック用のセットアップをグラベル用に直す方向を採っているという。
今季ここまで唯一、全戦でポイントを獲得しているオストベルグは「フィンランドは、いつもエキサイティングなイベント。待ち切れないよ!」とコメント。
「テストを行えるアドバンテージを活かしていきたい。去年もフィンランドではコンペティティブになれるところを見せていたが、ここのところのエアロダイナミクスの開発と2015年仕様のパーツのおかげで、もっといいリザルトが狙える。ポテンシャルを最大限に活かすために、集中しなくてはならない。トップ争いに食い込みたいからね。すべてが順調に進めば、ポディウムも狙えるはずだ」
チームメイトのクリス・ミークにとっても、フィンランドはお気に入りのイベント。昨年は参戦2度目のフィンランドでポディウムに上がっている。
「シーズン後半は、経験のあるイベントが多いが、フィンランドは特に楽しみにしている」とミーク。
「今年はオウニンポヤがロングバージョンになるのがうれしいね。レッキの前にはテストで準備も行える。効率的にペースノートを作るためにも、不可欠だ」