新シリーズ「RALLY CARS」
vol.03は好評発売中です！
1冊1車種の新シリーズ「RALLY CARS」。
待望の第3弾はグループBの雄「プジョー205T16」
グループB真っただ中の1984年。アウディとランチアが覇権を競うなかに登場するや圧倒的な動力性能を見せつけて、真・グループB時代の幕開けを告げたプジョー205T16。まったく新しいグループBマシンの在り方と可能性を示したミッドシップエンジンと4WDシステムの組み合わせは、新たなる勝利の方程式として時代のスタンダードとなり、多くの名車が後に連なることとなりました。
今もなお語り継がれる、伝説のマシンをひもときます。
205T16の前に知っておきたいTALBOTの話
アウディ・クワトロと並んでプジョー205T16に
大きな影響を及ぼしたラリーカー、サンビーム・ロータス
このコンパクトハッチを生み出した英国メーカーは
数奇の運命をたどってジャン・トッドに薫陶を授け
ワークスチームの名称にその痕跡を残している。
タルボの歴史を追うことで
205T16のボディに描かれたストライプの意味が明らかに。
PLAYBACK the RALLY SCENE
1984年にデビューを飾ったそのマシンは
参戦わずか３戦目で初勝利を挙げると
シーズンをまたいでの６連勝を挙げました。
アウディ・クワトロのターボエンジン＋4WDシステムと
ランチア・ストラトスのミッドシップレイアウトを併せ持ち
86年まで続いた狂乱の季節を駆け抜けていった
短くも鋭き閃光、プジョー205T16の光跡をたどります。
［独占インタビュー］ジャン・トッド
ニコラ、フレクラン、プロベラ、ボカール、ケネル……
次々と彼の口から語られる名前を聞けば
プジョー・タルボ・スポールが
後世にも大きな影響を与えて続けていることが分かります。
グループB時代に205T16とともに最強のチームを作り上げ
今はFIA会長を務めるジャン・トッドが
パリのオフィスで単独インタビューに応じてくれました。
205T16誕生ストーリー
横置きされたミッドシップエンジンとギヤボックス
205T16だけがもつこのレイアウトが
プジョーに大きな成功をもたらしたことは周知のとおり
あらためて振り返れば、その選択は示唆に富んでいます。
しかしそこには、205T16を晩年まで悩ませる
ひとつの問題があったことはあまり知られていません。
E1/E2のディテール比較も掲載しています。
RALLY CARS GALLERY
自由度の高いグループBレギュレーションのもと
言わば“プロトタイプ”として誕生したプジョー205T16
ミッドシップと4WDは、ある意味必然の選択であり
研ぎ澄まされた速さは
エボリューション2でさらなる高みへ到達しました。
機能美を追求したディテールを
2台同時に撮影した貴重な写真で見ていきます。
［インタビュー］アリ・バタネン
205T16を手にしたフライングフィンは
84年、85年シーズンをまたいでの5連勝を挙げるも
アルゼンチンで瀕死の重傷を負い戦線離脱。
しかし、アメリカのパイクスピークと
アフリカの砂漠で見事復活、その速さを示しました。
フランスで“グラン・ブロンド”と呼ばれた男が
かつての冒険の日々を振り返ってくれました。
ワークス“外”の猛者たち
205T16といえば、白地にストライプの
ワークスカラーが真っ先に思い浮かびますが
ここではセミワークスやプライベーターとして
戦ってきたドライバーたちに焦点をあてます。
ワークスの輝かしい戦績と比較すると
たしかに控えめではあるものの、その爪痕は
欧州各地に確かに刻まれていました。
1986年サンレモラリーの真実
WRCの歴史を振り返る時
必ず目にするのが86年サンレモに関する注釈です。
“サンレモラリーの結果は無効”
プジョーとランチアが鎬を削る真っただなか
それもタイトルに影響を及ぼす１戦で
一体何があったのか……。
当事者の証言を交えてその経緯に迫ります。
イラストで見る205T16全記録
表紙を手がけるイラストレーター
古岡修一氏のイラストとともに振り返る
205T16のWRC全記録です。
各年度ごとの代表的な車種とWRC全戦のリザルト、
および解説文という構成でお届け。
デビュー戦となった84年ツール・ド・コルスから
グループB最終戦となった86年オリンパスまでを網羅。
