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WRCフィンランド:プレ会見「ポーランドでの問題は解決した」

©VOLKSWAGEN

WRCフィンランドのスタート前に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。昨年の覇者ラトバラは、ポーランドでの不振についての質問に対し、問題点はセットアップにあることを発見し既に解決済みであると語った

●WRCプレイベントカンファレンス出席者
ヤリマティ・ラトバラ=J-ML(フォルクスワーゲン・モータースポーツII)
クリス・ミーク=KM(シトロエン・トタル・アブダビWRT)
オィット・タナック=OT(MスポーツWRT)
ヘイデン・パッドン=HP(ヒュンダイ・モータースポーツN)

Q:
ヤリマティ、昨年は優勝して素晴らしいイベントになった。2014年のラリーフィンランドはとてもスリリングだった。今年も同じ流れを期待していると思うが、スタートを前にしての気分はどうか。
J-ML:
とてもいいよ。ポジティブだし、とてもモチベーションが高まって、ハングリーになっている。ポーランドではオットとビッグバトルになり、残念な終わり方になってしまった。少なくとも自分の母国戦を迎えて、最高にハッピーだ。

Q:
ポーランドでは少しストレスのたまる走りになり、思うようなリズムを得られなかった。それはなぜか。ポーランドでの原因を分析したか。
J-ML:
自分の方法が間違っていた事がいくつかあった。今回のラリーに向けての準備の中でそれに気付いた。セットアップに関することだったが、それはもう解決した。

Q:
ということは、この週末はベストの走りが見られるはずだ。テストは順調だったか。
J-ML:
とても順調だった。ドライコンディションで、いいコースだった。550km近く走り込んだ。全て万端。

Q:
とても落ち着いて見えるが、いいことではないのか。
J-ML:
いいね。今シーズンはあまり順調には進んでおらず、今は一戦一戦に専念する状態。それぞれでベストを尽くし、シーズンが終わってからのことを待つしかない。

Q:
ワークスでは現在、唯一のフィンランド人だ。選手権を通してはフィンランド人の若手が登場してきている。どの若手が成長してくると思うか。
J-ML:
WRC2クラスにはいいフィンランド人がたくさん参戦しているから、将来有望だと思う。ラリーは国技の一つだし、アイスホッケーやF1に続くほど活発だ。応援したくなるドライバーがいることは重要。そうでなければ、魅力がなくなってしまう。

Q:
クリス、フィンランドを前に自信はどうか。ポーランド、フィンランドのような高速戦では、自信がキーワードだ。
KM:
いいラリーになると思うよ。先週末はいいテストができた。日曜日はすごくウェットだったが、周辺では大雨が降っているのでラリーの間も何が起こるか分からない。ポーランドとは違い、今回は十分準備が整っている手応えがある。ステージは昨年と70-80%は同じだから、経験も活かせる。

Q:
フィンランドのステージは、誰もが素晴らしいと言う。他のラリーのと比べてどれだけ素晴らしいと位置づけるか。
KM:
僕個人的には、大好きなラリーの一つだ。ご存知の通り、とにかく速い。純粋に誰が速いかの勝負だ。邪魔するものはなにもない。川渡りも、ラフなセクションもない。それが楽しめる理由の一つだ。

Q:
イベント前はレッキが重要だと話していたが、レッキはどうだったのか。
KM:
とてもよかった。80%近くは昨年と同じだから、すべてを確認するだけでよかったし、新しいセクションはいわゆるフィンランドらしいコースで、新たに大きなジャンプがいくつかある。ヤリは飛んだことがあるかもしれないが、他にはあまりいないと思う。あそこで速度域を判断するのはとても難しいだろう。状況が悪いところは2カ所だけ。それ以外は、とてもいいレッキができた。

Q:
来季のシートを確保するためにも後半戦は結果が求められるプレッシャーは、どれだけ感じているか。
KM:
特に変化はない。自分の仕事を全うするというプレッシャーはいつも感じているし、正直、6ヶ月、8ヶ月先の自分の将来なんて確保されたことはない。自分のベストを尽くし続けるだけだ。

Q:
オウニンポウヤはどうだったか。みんなが楽しみにしている。
KM:
これまで以上に速そうだよ! レッキのたびに「これ速いの?」って話すんだ。ペースノートはどこもほぼ全開だからね。でも、かなり警戒しなくてはならない。すぐに餌食になってしまう。高速コーナーでは、ラインを30-40cm外しただけで、出口では1−2mの違いになってしまい、あっという間にコースオフしてしまう。いつでも注目のステージだし、大好きなステージでもある。

Q:
オット、いつもドラマチックな戦い方をするので楽しみだ。ここのところ、調子が上がっているが、このイベントに向けての自信はどうか。周囲は大変注目している。
OT:
ラリー前はとてもいいテストができたと思う。フィンランド前にテストをしたことがなかったので、フィーリングはとてもいい。3日間行い、違うノートも作った。

Q:
ポーランドではポディウムに上がり、とても感情が込み上がっていた。このイベントに向けて、準備は万端か。
OT:
ポーランドはエキサイティングだったし、あの結果のためにがんばってきた。どのステージも本当にプッシュしていた。あの展開にはとても満足している。フィンランドのステージは、すごくリスペクトしている。速度域は似ているかもしれないが、道は全く違う。もっとテクニカルだ。

Q:
好リザルトのためにどれだけリスクを負っていくか。目標は。
OT:
ライバルと比較できないのは、WRカーでの経験不足だ。最近は、WRカーでフィンランドに参戦していないからね。WRC2でドライブできても、最も速いマシンで走るとつかまってしまう所もあるし、慎重にノートを検討しなくてはならない。最も経験が必要とされるラリーの一つだ。でも、以前のノートを持っているし、いい結果を狙えると思う。必死になるつもりはないけど、いいラリーにしたい。レッキでの感触はよかった。

Q:
ヘイデン、今年はいい結果が続いている。初ポディウムを達成し、ポーランドでもいい速さを見せていた。今回は同じようなペースが見られるか。あるいは、それ以上か。
HP:
それ以上見せられたらいいね。ポーランドは、思うような結果にはつながらなかったが、ここでは経験もある。それを生かしてトップ5を狙いたいね。

Q:
他のドライバーはここのステージをリスペクトしていると行っているが、フィンランドではどのようなバランスで考えているか。
HP:
ミスの許される余地は少ない。純粋にドライビング勝負だし、100%ペースノートを信頼しなくてはならない。ディッチにははまりたくないが、道全体を使う必要がある。

Q:
自分のパフォーマンスにとても厳しいようだ。サルディーニャではベストタイムをマークしていたのに、信じられないでいた。ここではどれほど自分にプレッシャーを与えるか。
HP:
この週末はリラックスしていくよ。ここまでのイベントと同じように、自分の走りに専念する。テストやシェイクダウンでもマシンの手応えは感じているから、タイムもついてくるはずだ。アルゼンチンの後は悪い結果が続いてプレッシャーを感じていたが、今はいい結果を2、3回出しているので、プレッシャーも少し軽くなった。

Q:
マシンにはもう一人、コ・ドライバーのジョン・ケナードは、選手生活30年目でWRC50戦目を迎える。
HP:
年を取ったね! 彼にとって素晴らしいイベントになる。この10年間、僕のキャリアの中でも重要な役割を担ってきてくれた。言う通り、マシンに乗るのは二人。ステアリングを握るのは僕だけど、彼はとにかく重要な存在だ。



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