ペター、母国戦のヘルで全開モード!
今月序盤に開催された世界ラリークロス選手権カナダ戦のファイナルを、コース脇から立って観戦していたペター。今週末に開催されるノルウェー戦ではいつも以上に気合いが入っているようだ。
母国に帰ってきた。勝つために。
カナダは、全く残念な結果となってしまった。あのレース以来、眠る事ができなかったよ。帰りの飛行機の中で僕は、何が悪かったのかをずっと考えていた。セミファイナル、最初のコーナーでティミー・ハンセンは僕をブロックしてブレーキを踏まなかった。それで、彼も僕もレースが終わってしまった。
いろいろなことを考えていながら、ヨーロッパに着陸する頃、僕は思った。カナダのことは忘れよう。後ろは振り向かない、と。
そして、ヘルに向かうんだ。
僕のホームサーキットの名前(英語で地獄の意)についてのジョークはさておき、ここは本当にトリッキーなサーキットなんだ。とてもテクニカルで、勝ちたければすべてのラップで的確なラインを維持しなくてはならない。
去年、ここで僕はレイニス・ニッティスに続いての2位だった。この時はコンディションがとても変わりやすく、マシンのセットアップに悩んだ。ハードかソフトで賭けをしたくはなかった。まったく、去年のレースは何もかもが複雑だった。ニッティスをハードプッシュすることもできたが、3位のケン・ブロックとは大差がついていたから、ポイントを優先した。
今年は、ややこしいことは何もない。とにかく勝ちたい。勝利からはかなりご無沙汰になってしまったから、この流れを変えたいんだ。母国以上に、それを果たす最適な場所はない。特に、ノルウェーの素晴らしいファンがたくさん集まってくれるんだからね。
ファンからの応援が僕の参戦にどれだけ支えになっているか、言い表す事なんてできないよ。たくさんのノルウェー国旗が目に入り、僕の名前を叫ぶ声が聞こえてくるのは、かけがえのないエネルギー。母国のレースでは、いつもこんな情熱的な雰囲気に守ってもらえる。今回は、とにかくそれに応えたいよ。
勝つ事ばかり言っているからって、重要な事を見失っているとは思わないで欲しい。もちろん、絶対にタイトル連覇を果たしたい。でも、この週末、常に最速であり続けた上で、選手権のリードを広げたいと思っているんだ。
ヘル(ノルウェー)
距離: 1019m
最大コース幅: 15m
最小コース幅: 10m
ターマック: 60%
ダート 40%