FIA世界ラリークロス選手権は9月6日、第9戦のファイナルがフランスのロエアックで開催。母国戦に挑んだチーム・プジョー・ハンセンのティミー・ハンセン(プジョー208)が、ポール・トゥ・ウィンの完勝で、前戦ノルウェーに続いて2連勝。チームも、7万5000人の観衆が集まる中、待望のプジョーでの母国戦勝利を果たした。
「もし、どこのラウンドで勝ちたいかと聞かれれば、ロエアック、プジョーの母国だ」とハンセン。「この勝利は、本当にうれしい。この週末はファンのみんなからも大きな力をもらったし、それをこういった形で返すことができて、本当に信じられない気持ちだよ」
「僕らはセミファイナルのためにタイヤを温存していたけど、それでも予選ヒート4回でマキシマムポイントを獲得できたから、最高の気分だ。ファイナルでは、チームから無線で猛プッシュされたけど、最後までクリーンに走ることができた」
この結果、チーム・プジョー・ハンセンはチームズ選手権でのリードを25ポイントに広げた。また今季2勝目をマークしたハンセンも、ドライバーズ選手権で首位ペター・ソルベルグとの差を詰めてきたが、それでもソルベルグが37ポイントのギャップを維持している。
そのソルベルグは、母国ノルウェー戦でファイナル進出を逃し、心機一転でこの日を迎えた。セミファイナルをトップフィニッシュして、ファイナルはハンセンに並んでのフロントロースタート。しかし、予選ヒートでかなりタイヤを使い込んだソルベルグは、スタートダッシュでハンセンに先行された後は、オーバーテイクのチャンスをつかむことができず、今季残り4戦となった選手権争いも睨んで2位ポジションキープした。「今は選手権争いのことを考えなくてはならないので、残り全戦で勝つリスクを負うことはできなくなった」とソルベルグ。
「初日はギアボックスにトラブルが出て少し苦戦したけど、それでも最終日は2位でまとめることができたね。かなりタイヤを酷使したから、ファイナルのスタート前の時点で、このレースで勝つのは難しいと分かっていた。次のレースも楽しみにしているよ。今回一番重要だったのは、またポディウムに上がることができて、選手権争いでも充分ギャップを維持できているってことだ」
世界ラリークロス選手権フランス戦ファイナル結果
1 T.ハンセン(プジョー) 03:48.500
2 P.ソルベルグ(シトロエン) 03:51.501
3 J-B.デュボーグ(シトロエン) 03:52.070
4 J.クリストファーソン(VW) 03:53.231
5 M.エクストローム(アウディ) 04:18.807
6 R.ラールソン(アウディ) 01:21.173