トヨタは7月7日にWRC推進体制を発足するにあたっての豊田チーム総代表からのコメントを発表。マキネンのチーム代表起用の経緯についても触れている。
(以下リリース全文)
「道がクルマをつくる…」
ステアリングを握り、クルマを走らせるたびに、私は、いつも、それを実感いたします。
トヨタが、もっといいクルマをつくっていくためには、もっと多くの道を知らなければいけません。お客様が普段走る「道」を舞台に、その道を、いかに速く走るかを競うラリーは、もっといいクルマをつくりたいと願う私どもトヨタにとって、最高の鍛錬の場であると思います。
中でも、その最高峰であるWRCは、世界の道を知る上で最適な舞台であると考え、トヨタは、その道に再び挑むことを決意いたしました。
再挑戦に際し、トミ・マキネン氏を我々は迎えます。
マキネン氏と私の出会いは2013年でした。
当初、私自身のドライビング技術向上に向けたアドバイスをお願いしておりましたが、それに留まらずラリーが持つ魅力そのものや、自動車開発技術とラリーの繋がりなど、マキネン氏からは、様々なことを教えていただきました。
マキネン氏は、私どもトヨタにはない「豊富な経験」や「自動車開発に向けた新たな発想」を持たれています。
お互いの想いを交わす中で、そのことがよく分かり
「この方にトヨタのもっといいクルマづくりを手助けいただきたい。一緒に仕事がしていきたい」と感じ、この度のWRC参戦へのサポートをマキネン氏に、私からお願いさせていただきました。
トミ・マキネン氏の協力のもとで、トヨタはラリーへの挑戦、そして「もっといいクルマづくり」を進めてまいります。皆さまにも、引き続き、応援いただければ嬉しく思います。
トヨタはメーカーとして、ラリーから、長い間、遠ざかっておりました。
ラリーは、出る人も、見る人も、クルマの楽しさを実感できる競技であり、また、携わる自動車メーカーは、その技術力向上にも繋がっていく競技です。
この素晴らしい競技を守り続けてきた他の自動車メーカー、参加者、競技関係者、そしてファンの皆様に敬意を表しながら、トヨタはラリーに再び挑戦いたします。
皆様、よろしくお願いいたします。
トヨタ自動車株式会社 取締役社長 豊田章男