今季ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)開幕戦、インターナショナル・ヤンナー・ラリーは1月4日の予選に引き続き5日、競技初日のレグ1に設定された10SSの走行が行われ、カエタン・カエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)がこの日の全SSでベストタイムを叩き出す完勝ペースで初日を首位で折り返した。
大雪に見舞われ予想以上のスノーコンディションとなったラリーエリアだったが、カエタノビッチは開幕ステージで6.4秒差をつけると、その後も差を広げ、この日だけで3分52.5秒のマージンを築き上げた。
「大差だけど、まだ先は長いからプッシュを続けなくてはならない」とカエタノビッチ。「ステージはルーズな雪が多く、暗がりでは見えないこともあった。こんな経験は初めてだよ。うまくいったが、いいタイヤ、いいマシン、いいチームが揃わないとできないね。それを持っている僕は、ハッピーだよ」
プジョー207S2000で参戦しているロベルト・コンサニは、SS8でスピン、SS9では左フロントのパンクとアクシデントが続いたが、この日を2位で走り終えた。3位は、さらに2分30秒以上遅れて続いているヤロミール・タラバス(シュコダ・ファビアS2000)は、幅広のウィンタータイヤでグリップに苦戦した。
プジョー・ラリーアカデミーから参戦しているクレイグ・ブリーン(プジョー208T16)は、SS1のフィニッシュ手前2km地点、低速のダウンヒルコーナーでコースオフ。スタックしたままリタイアとなり、痛いシーズンの幕開けとなった。
「時速10kmで起きたアクシデントだった」とブリーン。「スローダウンして、コーナーの中間地点に差し掛かった。パワーを戻そうとした時にグリップを失い、マシンのフロントがスピンした。ダメージはないけど、サンプガードでスタックし動くことができなくなってしまったんだ」
ブリーンはレグ2で再スタートし、レグポイントの獲得を目指す。
ERC2は、ボイテック・シュタッフ(スバル・インプレッサWRX STI R4)、ERC3はスラオミール・オグリゼク(プジョー208R2)がそれぞれトップにつけている。
レグ2には8SS、99.40kmが設定されており、フィニッシュは現地時間17時43分の予定。