ERC第8戦キプロスラリー(グラベルとターマックのミックス)は9月27日、フィニッシュを迎え、カエタン・カエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)が4分半近くの大差をつけて圧勝を飾った。
このラリーに設定された16SS中、14SSでステージベストを刻んだカエタン・カエタノビッチは、SS12でステージ上の石を避けられず、この衝撃でパワーステアリングが機能しなくなるトラブルにも見舞われた。エンジンを3回再始動させるなど自力で修復を試み、タイムロスを最小限に抑えた。カエタノビッチはこれで今季2勝目。ベスト7戦のポイントが対象となるERCは、今季残すところ2戦となり、選手権争いに向けては大きな一勝となった。「信じられないようなラリーだったよ」とカエタノビッチ。
「最初から最後まで、とにかくハードにプッシュした。たくさんのドライバーがトラブルに見舞われ、本当にキプロスラリーの難しさが如実に表れたと思う。チームとしていい仕事ができた。選手権争いに向けて、本当に重要な勝利だ」
エンジンのオーバーヒートに悩まされて前日4位にとどまっていたロベルト・コンサニ(シトロエン DS 3 R5)は、この日マシンの調子をにらみながらの走行を堅実に続け、順位を一つ上げての3位でポディウムフィニッシュを果たした。そのコンサニと3位争いをしていたヤロミール・タラバス(シュコダ・ファビアS2000)は、この日最初の2本でコースオフを2回喫するなど苦戦。最後にはパンクで、4位に後退となった。
ERC次戦、第9戦アクロポリスラリー(グラベルとターマックのミックス)は10月9−11日、ルートラキを拠点に開催される。
ERCキプロスラリー 最終結果
1. K.カエタノビッチ(フォード・フィエスタR5) 2:08:45.4
2. B.マガリエス(プジョー208 T16) +4m25.1s
3. R.コンサニ(シトロエン DS3 R5) +5m36.0s
4. J.タラバス(シュコダ・ファビアS2000) +6m09.8s
5. A.ルキヤナク(フォード・フィエスタR5) +7m15.5s