フォルクスワーゲン・モータースポーツは、今週末、ポロR WRCにとって初めてとなるツール・ド・コルスに挑む。
オーストラリアでドライバーズ選手権3連覇を確定させたばかりのオジエにとっては、母国での凱旋参戦。今年のWRCフランス戦は2008年以来初めて、舞台がコルシカ島に移るため、ポロR WRCにとっては、初めてのイベント。新型スペックで純粋な舗装戦に挑むのも、これが2戦目となる。
フォルクスワーゲン・モータースポーツは、オーストラリアでマニュファクチャラーズタイトルも確定させており、次に注目されるのはヤリマティ・ラトバラとアンドレアス・ミケルセン、チームメイト同士のドライバーズ選手権2位争いとなる。両者のポイント差は現在23。ラトバラは、昨年アルザス拠点で開催されたラリーフランスで、自身初となるWRC舗装戦勝利を挙げているが、この時ミケルセンも2位に入っており、今年のフランス戦でも激しいバトルが期待される。
母国戦を前にオジエは「シーズンの早い段階で目標を達成できて、今は素晴らしい気分」とコメント。「だからといって、今季の残りでリラックスできるというワケじゃない。もちろんプレッシャーからは解放されたが、勝ちたいという意欲は消えていない。フランス戦は、僕にとってとても特別なイベント。2008年のコルシカでは、フランスモータースポーツ連盟の支援を受けて、ジュニア部門に参戦した。あれから7年経って、WRカーで再びコルシカに挑む。もちろん、フォルクスワーゲンで優勝したいよ」 チームがマニュファクチャラーズタイトルを確定させ、自分の走りに専念できる環境が得られたラトバラは「マニュファクチャラーズタイトルがこれほど早く決まり、チームの力が結実したが、もちろんドライバーズタイトルは自分が獲りたかったと言わざるを得ない」とコメント。
「一番の目標は果たせなかったが、シーズンはまだまだ終わらない。残りの3戦は全て勝ちたいと思っている。安定感とペースが鍵となる。コルシカ戦には、いい思い出がたくさんある。100mストレートがあったらコルシカじゃない、っていうラリーだからね。オーストラリアはダストまみれだったから、埃のない舗装戦を楽しみにしているよ」 一方、WRC初勝利が待たれるミケルセンは「チームメイトのペースにも張りあえる手応えを感じている」と自信を見せる。
「今年は成長したいと、ずっと口にしてきた。つまり、ドライバーズ選手権での順位を上げたいってことだ。だからフランス戦ではポディウムに上がることが目標。コルシカでWRCが開催されるのは久しぶりだけど、僕はWRCで2回、IRCで2回参戦している。でも2回走行するステージは2SSしかないから、慎重にレッキを行わなくてはならない」