世界ラリークロス選手権第12戦は10月18日、イタリア北部のフランチャコルタ・サーキットでファイナルが行われ、アンドレアス・バックラッド(フォード・フィエスタST)が今季初優勝。今季の世界RXは、バックラッドが6人目の勝者となった。バックラッドは、フォード・オルスベルグMSEにチームズ選手権連覇へ万に一縷の望みをかけて、意地の勝利となった。
「今日勝ったことで、本当に安心した。たくさんのファンが応援に来てくれている前での勝利は、本当に大きな意味を持つよ」と、雨に見舞われた波乱のファイナルを制したバックラッドはコメント。「あの雨で、今日のコンディションは本当にハードだったが、プッシュを続け、できる限りクリーンな走りを目指した。夏は不運なリザルトが続いたが、チームは決してあきらめずに必死で踏ん張ってきた。ファンのみんな、そしてフォード・オルスベルグMSEのみんなに心から感謝している」
しかし、中盤から一気に調子を上げてきたチーム・プジョー・ハンセンは、ティミー・ハンセン、デビッド・ジャネイ(プジョー208)がいずれもファイナル進出は逃したものの、それまでに築いた大量リードが功を奏し、最終戦を待たずにチームズタイトルが確定した。
チーム・プジョー・ハンセンの代表、ケネス・ハンセンは「タイトルを獲得して最高の気分。今年はとてもチームの動きがよく、特に2人のドライバーががんばってくれた」とコメント。ジャネイは今季、フランス人として初めて世界RXの勝利をマーク。ハンセンはフランス戦でプジョーに母国戦勝利を献上した他に、3勝をマークしている。
「最強のチームという手応えをしっかりと感じている。全員が同じ方向に向かって取り組んで来たからだ。昨年はプロジェクトの始動が遅れて、コンペティティブになるために苦労した。今季はもっといい準備ができたので、序盤はなかなかポイントにつながらなかったが、すぐに注目されるような活躍ができた」
「終わってみればいい週末だった」とペター。
「中間リザルトでトップに立ったことで、日曜日のヒート3は少しエキサイティングし過ぎてミスをしてしまい、ジャンプスタートした上に、ジョーカーラップに入り損ねてしまった。ヒート4はペースを取り戻し、フル集中で挑めた。ファイナルはウェットでトラクションに苦戦し、ファイナルを制するのは難しいとすぐに悟った。だから、ラインをキープしてパンクやトラブルを避ける事に専念した」
世界ラリークロス選手権最終戦アルゼンチン戦は、昨年から舞台を移し、11月27−29日、アルゼンチン第3の都市、サンタフェ州ロサリオで開催される。
世界RXイタリア戦ファイナル結果
1 A.バックラッド(フォード・フィエスタ) 04:45.216
2 J.クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロ) 04:47.167
3 P.ソルベルグ(シトロエン DS3) 04:49.297
4 A.マルクルンド(アウディS1) 04:58.090
5 M.ストール(フォード・フィエスタ) 05:09.237
6 T.ティマラザヤノフ(フォード・フィエスタ) 05:16.642